感情の揺れ方

それでも笑っていたい

2019-01-01から1年間の記事一覧

感想:宝塚歌劇団花組『A Fairy Tale─青い薔薇の精─/シャルム!』

「トップ・オブ・トップ」こと花組トップスター明日海りおのサヨナラ公演が遂に始まってしまいました。「トップ就任は余命宣告」ということは重々理解していたつもりではありますが、やはり寂しい。この公演を劇場で観ることが出来たという幸運に感謝しつつ…

劇評:『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』

亡霊とは何か…。あるいは、亡霊とは誰か?荒野をさまよう亡霊の正体は、亡霊を見る人間の正体は。アレクシス・ケイ・キャンベル作、上村聡史演出のこの作品は、1937年12月のイギリス、ヨークシャー州を舞台に、第二次大戦前夜の仄暗いイギリスと現代日本との…

週間日記(8/26~9/1)

月曜日:適当に起きて、情報番組を見ながら朝ご飯を食べる。昨日買っておいたパンはとても美味しかった。24時間テレビはほとんど見ていなかったが、駅伝を走った人たちも朝から番組に出演していたので素直にすごいと思う。働き方改革とは。食後はシャツを洗…

2018年花組公演『MESSIAH─異聞・天草四郎─』~原田諒の挑戦~

宝塚歌劇団にはすみれコードというものがある。コードという名前の通り、これはある種の「暗黙のルール」であって、劇団だけでなくファンも守るべきものということになっている。例えば組子の本名や年齢が公表されることはない。そして「すみれコード」は組…

ライブレポ :七海ひろき One-man LIVE『773 GALAXY』

七海ひろきが宝塚歌劇団を退団してからもう5ヶ月が経つ。彼、いや彼女が退団後も活動を続けてくれるのかという不安は、私だけが抱いていたものではなかっただろう。およそ400人という組子を誇る宝塚歌劇団にあって、退団後も精力的に芸能活動を続ける組子は…

週間日記(8/19~8/25)

月曜日:今日から、1泊2日で旅行。目的地は長浜で、学部時代の同期や先輩たちとの軽い同窓会みたいな形。いや、ほとんどのメンバーは卒業してからも会っているのでそんな感じでもない気がしてきた。特に一人はコミケを手伝ってもらった先輩なので、一週間ぶ…

週間日記(8/12~8/18)

月曜日:サークル参加で疲れすぎてしまったのか、寝つきが悪い。30分ほどウトウトと夢を見て起きるのが数回続く。都度都度水分を摂ってトイレに行くというのを繰り返す。すると、気付いたら朝だった。一応つけとくかと設定しておいたアラームでびっくりして…

2泊3日東京旅行~宝塚やらコミケやらコスホリやら~

8/10日から8/12日までの3日間、東京を旅行した。主な目的はコミックマーケット96へのサークル参加で、そこだけを切り取れば旅行というよりは本を売りに行ったということになるのだが、せっかく東京に行くのだからと旅程を伸ばして色々なイベントに足を運んだ…

週間日記(8/5~8/11)

月曜日:一週間の始まり。アルバイトとともに幕開け。月曜日は基本的に憂鬱だ。アルバイトとはいえ。なぜかふられていたいた仕事もすべて終わらせることが出来たので、明日には今回のバイト期間も終了ということになりそう。次は秋…という感じだが、いかんせ…

コミックマーケット96にサークル参加します

記事タイトルのとおり、2019年8月9から4日間にわたって開催されるコミックマーケット96に、サークル参加をします。会場は東京ビックサイトで、私が出展するのは3日目の8月11日。スペースは西4ホールB-17b。自作の小説を頒布する予定です。詳細はそれぞれ以下…

週間日記(7/29~8/4)

月曜日:アルバイト。先立つものは何より必要だ。印刷代とかのために。あればあるほどいいもの筆頭、お金。京都は死ぬほど暑かった。人が死ぬ暑さだ。30分くらいの散歩で頭痛がしてくるレベルの暑さ。アルバイトの方は佳境に入っているのだが、どうやら状況…

待ちに待った組替え発表、しかし

昨日、宝塚歌劇団公式ホームページにおいて、組替えが発表された。正直、宝塚のファン歴が長い人なら規模の大小はあれどそろそろ発表されるだろうなとは思っていただろう。星組と花組の次期トップスター発表、そして花組娘役の大量退団などきっかけになりそ…

紅ゆずる・綺咲愛里の退団によせて

紅ゆずる・綺咲愛里の退団公演、『GOD OF STARS─食聖─/Éclair Brillant』が7月12日に宝塚大劇場で初日を迎えた。この公演の大千秋楽、すなわち10月13日の東京宝塚劇場公演を持って、二人は宝塚を去る。紅ゆずるは男役ではなくなり、綺咲愛里は娘役ではなくな…

感想:宝塚歌劇団星組『GOD OF STARS─食聖─/Éclair Brillant』

紅ゆずる・綺咲愛里のサヨナラ公演が幕を開けました。『食聖』は小柳菜穂子先生の作・演出。星組と小柳先生のタッグと言えば、数年前のバウホール公演『かもめ』や昨年の台湾公演『Thunderbolt Funtasy』などがありますが、個人的に印象に残っているのは『め…

週間日記(7/22~7/28)

月曜日:アルバイト。労働は尊い。今日は一日中雨だった。朝の滋賀も昼の京都も夕方の滋賀も、基本的にずっと雨だ。帰り道はいつも通り散歩をしたが、このまま降らなかったらラッキーと思ったところで結構がっつり雨が降って来た。ダメだ。だいたい東本願寺…

週間日記(7/15~7/21)

月曜日:海の日。世間は三連休。この日は私のアルバイトもなかった。おそらくシフトを入れようと思えば入れられたのだろうが、この時期の京都、しかも祝日の京都に好んで行きたくはない。強制されなければ行きたくない。住んでいるなら話は別だけれど、ここ…

──「境界の超越」あるいは「神話の解体」──映画評:『天気の子』

2016年、『君の名は。』の大ヒットによって一躍日本アニメーションの中心を担う存在になった新海誠監督の最新作が『天気の子』だ。 この作品における重要なモチーフのひとつに、「境界の超越」がある。物語の冒頭、主人公の森嶋帆高は生まれ育った故郷の島か…

劇評:ミュージカル『PIPPIN』

エンタメの洪水だ。1972年のブロードウェイで初演されたこのミュージカルは2013年にも再演され、トニー賞を受賞している。その日本初演が今回の公演で、主演は城田優、物語の鍵を握る「リーディングプレイヤー」を演じるのはクリスタル・ケイ。彼女はこの『P…

花組次期トップスター、そして退団者の発表

先日、ついに花組の次期トップスター、つまり明日海りおの後任が発表された。大劇場公演の集合日当日、そして翌日にも発表されなかったということもありファンには待望の発表だったのではないかと思う。もちろん私もそういうファンの一人だ。 肝心の次期トッ…

週間日記(7/8~7/14)

月曜日:バイトへ。引くほど作業が多い。性に合っているし、コミュニケーションの解像度が高めの人たちとしか話さないのでそこまで疲弊するわけではないのが救い。ただもうちょっと時給は欲しい。わたくしさまが働いているのだぞという気持ち、大事にしてい…

週間日記(7/1~7/7)

月曜日:起きたら昼前で、めちゃくちゃびっくりした。数ヶ月ぶりの寝方をやってしまった気がする。とりあえず家のことをして、その後に外出。外に出た瞬間に曇り空かから結構な雨が降り出した。ドアを閉めてから(傘いるかな…まぁいいか…)と思ったあの時間を…

週間日記(6/24~6/30)

月曜日:地震で目覚める。大量の本に埋もれて死ぬのかと思った。先輩もろとも死んでしまったら私の同定作業が大変だろうなーなんて考えていたら止まったので一安心。もう一度寝るような雰囲気でもないし、何より新幹線の時間もあったので身支度をして出発。…

週間日記(6/17~6/23)

月曜日:かなりの快晴に反して、めちゃくちゃ眠い一日。低気圧が近づいているわけでもなさそうなので、シンプルに寝不足が影響しているような気がする。とりあえず家のことをしたが、頭にもやがかかっているような感覚。日光を浴びればマシになるかと思って…

感想:宝塚歌劇団雪組公演『壬生義士伝/Music Revolution!』

今回は雪組の大劇場公演を観てきました。ぴあとコラボした「父の日スペシャル」だったので、客席の男性率がいつもより高かったような気がします。演目が『壬生義士伝』ということもあったのかな。浅田次郎の同名小説を原作にした『壬生義士伝』は脚本・演出…

週間日記(6/10~6/16)

月曜日:午前中から新幹線。微妙に食欲もないので特に昼食も買わず。京都から品川までの車中で、とりあえずESを読み返す。なんというか、我ながら「それっぽい」文章を書く力だけはあるなという感じ。本当にこんなこと考えているのか貴様は。あまり身も入ら…

劇評:『HAMLET ハムレット』

まず初めに断っておくと、私はこのエントリーで「シェイクスピアの『HAMLET』の批評」をするつもりはない。私が観たのはあくまでもサイモン・ゴドウィン演出、岡田将生主演の『HAMLET』であり、突き詰めれば「シェイクスピアの『HAMLET』」ではないからだ。…

週間日記(6/3~6/9)

月曜日:朝から東京。就職活動の一環。なんというか、面接だけに本腰を入れるというか、それだけにがっぷりよっつで向き合ってしまうと自分が危うくなってしまうような気がしたので、京都駅について新幹線の改札を通る前に伊勢丹の地下でちょっと良いおにぎ…

私たちは本当に不良品でないのか──「連続性」という視点──

倫理学の話をしよう。大学で4年間哲学を学んだとはいえ、このブログでカルチャー以外の話をするつもりはなかった。だが、それでも書かずにはいられなかった。きっかけは、このツイートだ。 凶悪犯罪者は人として不良品。ひきこもりが不良品?誰の意見? — 松…

週間日記(5/27~6/2)

月曜日:暑い。起きてとりあえず部屋の掃除などをするが、じわじわと汗をかく。ジャンプを買うために外へ出たけれど、風がほとんどなく日向はかなりのしんどさだった。結構な暑がりなので、30℃を超えるともうだいたい一律の暑さに感じる。暑さの閾値が低い。…

映画評:『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』

傑作だ。2010年代最後の年に傑作怪獣映画が誕生した。2014年に公開されたギャレス・エドワーズ監督による前作『GODZILLA』は、3.11、あるいは9.11といった災害や事件を思わせるシーンが散見され(少しではあるが)、どちらかと言えば1954年版の『オリジナルゴ…