感情の揺れ方

それでも笑っていたい

日々のこと(2022/4/10~)

 東京に来てからだいたい2か月が経った。講義とアルバイトが始まった。学部とは分野の違う専攻なので、力不足を痛感する毎日が続いている。やるしかない。最近はずっとホットケーキを食べている。自分で焼いて。誰に注意されることもないので、びたびたにメープルシロップをかけられる。買ってきたフライドチキンと一緒に食べて、アメリカ気分を満喫している。ちなみにケンタッキーは冷凍できるので、キャンペーン中に買ってストックしています。自炊はぼちぼち。

 研究の方は遅々として進まない。自分が何を研究すればいいのかもいまひとつ分からず、研究計画書に書いた内容の通りに進んでいいのかも分からない。そもそも文学研究のいろはを叩き込む必要がある。哲学の方法論を持ち込まない方が良いことは分かる。なんとなく。現状はとりあえず本を読んでいる。発表の予定も立て込んできているので、読まなければならないもの、読んでおいた方がいいものがそびえている。山々のように。下は読んだ本の一部。

 

 全体よりも部分を重視する日本という文化圏内の文学史において、長谷川時雨は明らかに過小評価されている。彼女が過小評価されているという事実こそが、女性作家ないし女性という存在の軽視を物語っている。『魯肉飯のさえずり』は、社会通念と自分の常識とが、社会の外延と自己の外延とが一致している人─一致していると思っている人─ってムカつきますねという感想。ここ数年のトランプ大統領を巡るアメリカの政治と世論には驚きの連続なのだが、こうやって一冊の本としてまとめられたものを読むとさらに驚いてしまう。まさか自分を大統領に押し上げた民主主義のテーブルをこうも簡単にひっくり返してくるとは思っていなかった。ドナルド・トランプという人間の目的意識の見えなさというか、思いついた手段をとにかく実行することが目的になっているような印象が否めない。中絶権に関する司法の判断が50年ぶりに覆されるかもしれないという報道もあった。トランプが政権に返り咲く可能性は決して低くない。そして『真夜中の子供たち』、ブッカー・オブ・ブッカー、20世紀最高の小説と名高いこの作品。ポストコロニアルマジックリアリズムが織りなすインドの歴史。傑作と言う他ない。

たったひとりの人生を理解するだけでも、世界を呑みこまなければならない

 本以外に費やす時間が現在ほとんどなく、映像作品や漫画はほとんどチェックできていない。映画館に行きたいなと思うものの、まだこの街にフィットできていない。違和感というか、異物感がある。自分自身に。

   

 そんな中で、ドラマ『お耳に合いましたら』は面白かった。主演の伊藤万理華さんは寡聞にして存じ上げなかったけれど、乃木坂46に所属されていたらしい。そのときに出会わなくて良かったと思うほど、彼女の身体表現には特筆すべきものがあるような気がする。アイドルとしてステージに立つ彼女の輝きったら、なかっただろう。最近だと「ピュレグミ」のCMにも出演されています。ドラマで言うと、BSプレミアムで放送されていた『雪国』も素晴らしかった。川端康成の『雪国』を原作に、島村を高橋一生が、駒子を奈緒が演じていた。映像の美しさ。記録的な雪に埋もれる会津の風景に、高橋一生の抑制された声が響く。

「これ徒労でなくてなんであろう。」

 藤本タツキによる読切『さよなら絵梨』の公開もあった。無料公開がもうすぐ終了するらしいので、ぜひ今のうちに。無料公開と言えば、『ゴールデンカムイ』も読んだ。めちゃくちゃ面白かった。ゴールデンウイークの初日はこの作品のためだけに終わった。尾形が好きです。

 最近と言えば、こんな感じに過ぎている。体重が減っている。めちゃくちゃ減っている。年明け以来に会った幼馴染みには「痩せたんじゃなくてやつれている」と言われた。原因は火を見るよりも明らかで、食べていないし寝ていないのだ。いや食べているし寝てもいるのだけど、量が足りていない。とにかく時間がないし、懐も寒い。芝居を一本見られるなら食事は抜けるし、小説を書く時間が作れるなら睡眠時間を削ることも出来る。朝からアルバイト、昼過ぎから夜までは講義というサイクルで生活をしている中で、それでも小説を書くためにはどうしても食事と睡眠の時間を回すしかない。PCを開いたまま机でうたた寝をして、ハッと気づいてベッドに移動するような、そんな感じの日々。今年が勝負なのに、もうすぐ6月になる。焦燥感と、そして罪悪感もある。とにかくやるしかない。

 

週間日記(2022/04/04~04/10)

 4/4(月):めちゃくちゃ寒い。冷たい雨が降り続いている。洗濯機を回すタイミングを逸してしまい、大変な状況になりつつある。明日に全賭け。適当に起きて、『ラヴィット!』を見る。ぼる塾の三人が京都観光をしていて、めちゃくちゃ帰りたくなった。滋賀の人間ですけども。田辺さんが出町柳の「ふたば」で豆もちを買っていて、羨ましかった。あ~デルタ周辺で適当にシートを敷いてお酒を飲みながらお腹が空いたら周辺のコンビニやミスタードーナツで適当に買ってきて適当に食べて適当の歌って踊ったりするお花見~~。鴨川周辺で四年間を過ごした大学生はデルタに魂の一部を置いてくる。分霊箱みたいな。午前中は適当に過ごそうと思っていたのだが、買い物に行かなければならなかったので外出。えげつない寒さ、どうしようもない雨、行き場のない後悔。バターと牛乳、ウタマロ石鹸を買ってすぐに帰宅。びしゃびしゃになった。お昼からは作業に入る。夕方からはすこし読書をした。ずっと積んでいた塩田武士さんの『罪の声』を読む。小栗旬星野源が主演、野木亜紀子が脚本を務めた映画版は公開当時劇場で観たのだが、原作はまだ読んでいなかった。面白かった。そして取材が大変だっただろうなと思った。夜はぼちぼち作業。今日は全体的にあまり捗らず。書くことも少ない。夕方くらいに作った海苔と玉子のパスタが美味しかったくらい。早めに寝てしまおうと思う。

 

 4/5(火):ぼちぼちの気温。ずっと陽向にいればあたたかいけれど、風は普通に冷たい。適当に起床。まずお米を洗って炊飯器にセットし、次に洗濯機を回す。生活感のある朝。実家から送られてきた明太子で炊き立てのご飯を食べる、ちょっと最高の朝。解凍からだいたい一週間、良いペースで食べきることが出来たんじゃないだろうか。家から食料がひとつ減った。いか明太も食べたので、ふたつ減った。『ラヴィット!』は旅ロケがふたつ、ずっとあま滑りしていて最高だった。こういうのこういうの。スタジオゲストのかまいたちは濱家がクイズのボケ解答でドンズバの正解を出すやつをぶちかましていて、これまた最高だった。その後はお昼過ぎまでパソコンに向かう。ほどほどの集中力。そこから外出。大学へ向かう。今日は新入生を対象にしたオリエンテーションがあった。基本的な事項の説明、教職員による自己紹介、新入生による自己紹介、ちょっとした役職の紹介と会議などがあり、流れで解散となった。いろいろ頑張りたい。大学から駅までの道のりを歩きながら、そういえば三島由紀夫が死んだのってこの辺りだよなと思ったり、思わなかったり。悪いインターネットで悪く扱われている文豪筆頭、三島由紀夫中原中也太宰治もそんなイメージ。時間の関係で初めて帰宅ラッシュにぶつかったけれど、こんなもんか~くらいの感想。我慢は出来る。でも精神衛生が悪かったらキレそう。夜は特に何もせず。軽く作業をしながら『マツコの知らない世界スペシャルを見た。冷凍食品の世界、そしてからあげの世界。テーブルマークのちょっと良い冷凍うどん、本当に売ってない。大きなスーパーには売っているのだろうか。そしてからあげ。一人暮らし特有の、揚げ物への渇望。家で、しかも一人でやるにはハードルが高い。しかし揚げ物は揚げたてが食べたい。ジレンマ。微妙に疲れているので、早めに寝たい。

 

 4/7(水):めちゃくちゃ天気が良い。ぼちぼちのあたたかさ。しかし日当たりの悪い家に住んでいるので、室内での恩恵は少なかった。これで夏は暑かったら衰弱してしまうと思う。適当に起床。今日も洗濯機を回す。『THE TIME,』のリレー中継に映るMBSの福島アナに関西を感じたりした。懐かしい。東京に住んでいると、30分のニュース番組の最後に挟まれる滋賀のほのぼの情報を見る機会がない。「続いて滋賀のニュースです。琵琶湖岸の菜の花が見ごろです」みたいなやつ。盆梅展開始の情報も多い。ちなみにMBSの福島アナは学生時代にM-1グランプリの準決勝に進出しているすごい人です。しかも2回。『ラヴィット!』はスタジオゲストに千鳥と指原莉乃。今週はシーズンレギュラーからシーズンレギュラーへの繋ぎ期間なのか、ゲストが豪華。VTRでの櫻坂46田村保乃さんと守屋麗奈さんのお戯れが美しくて……。午前中はまず郵便局に行って必要な書類を実家に送り、ついでに外出。ちょっと離れたところにあるラーメン店まで散歩。開店の10分前に到着したのだが、すでに行列ができていて、一巡目の入店にはならなかった。東京の人気店という感じ。ラーメンはめちゃくちゃ美味しかった。また行きたい。行きたいけれど、絶妙な距離。自転車を買おうかな。お店を出て、最寄りの隣の駅まで散歩。通学用の定期券が最寄り駅では買えないので、ついでに散歩。4月特有の激混み窓口をクリア。家まで適当に歩く。スカイツリーが急に見えたりして面白い。午後は特に何もせず。基本的に作業。花粉症がひどく、あまり集中が出来なかった。夜は『有吉の壁』『シャーロック・ホームズの冒険』を見ながら。ゾゾマリンスタジアムでウグイス嬢をする吉住がめちゃくちゃ上手くて、最初は普通にプロの人だと思うくらいだった。『ホームズ』は二時間スペシャルで、プロの怪演を堪能できた。特に何もしていないのにめちゃくちゃ眠いので、もう早めに寝たいと思う。

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味噌ラーメン

   

 4/7(木):天気は良い。しかし天気予報で伝えられる数字ほどあたたかい感じはしない。江戸川区千代田区の問題なのだろうか。確かにどちらも大きめの水をたたえているけれど。適当に起床。朝ご飯にニチレイの冷凍今川焼を食べる。これはひとつの発明です。『ラヴィット!』はダイタクやうるとらブギーズなどがVTRに。しかしタイムマシーン3号が輝いていた。一度スタジオに呼んで欲しいです。午前中はPCに向かう。日本の文学史、終わりが見えない。やっていけるだろうか。世界文学史は作品や技法主体、日本文学史は作者主体でテキストが書かれているよな印象があるけれど、どうだろう。自分の選んだテキストがたまたま、なのかもしれない。昼過ぎから外出。外出というか、通学。講義開始。早めに行って、図書館や研究科の建物をうろうろする。コピー機を使ってみたり。「コピーカード」という代物を久しぶりに買った。家にプリンタがないので、しばらくはお世話になるだろう。図書館は地下の閉架書庫がめちゃくちゃ暗くて、もう普通に怖かった。変な物音とかがした日には普通に泣いてしまうと思う。さぁ講義だぞと思ったら、普通に休講だった。なんて日だ。とりあえず帰宅して、またPCを立ち上げる。TVerで『はみだしラヴィット!』と『黄金の定食』最終回を見ながら、適当に作業。『黄金の定食』で紹介されていた中野の食堂がめちゃくちゃ美味しそうで、めちゃくちゃお腹が空いた。眠いので早めに寝たいが、もうすこし作業もしたい。難しいところ。

 

 4/8(金):昨日の日記に書き忘れたことがあった。宝塚歌劇団の演出家・上田久美子氏が3月の末を持って退団されたというニュースがあった。本当にビックリしている。俗に言う座付き作家が退団することは決して珍しい事態ではないのだが、上田先生の作品が大好きだったので……、本当に……。『金色の砂漠』『星逢一夜』『神々の土地』『桜嵐記』、そしてショー『BADDY』。もちろんこれ以外にも……。留学されるという情報も出ていたり出ていなかったりなので、またどこかで作品を生み出していただければと思う。宝塚でなくとも。今日は適当に起床。朝ご飯をしっかりと食べる。予約炊飯が完了した音で目が覚める。「かき混ぜなければ……」という気持ちでベッドから這い出る。目玉焼きやらお味噌汁やら、サラダやら。洗濯機も回した。すべて上手い具合に進んで、だいたい起床から1時間。身支度の時間が入っていないので、30分足すと1時間半。新生活の目途を立てていく。『ラヴィット!』はゴルフの影響で20分遅れのスタート。宮下草薙・草薙が暴れまわっていた。ちょっとどうかと思うくらいだった。相方の草薙は犬がスタジオに来る間、離席していた。この番組のこういうところ、好き。午前中は机に向かい、お昼過ぎから通学。昨日と同じようにまず図書館へ行き、それから院の方へ。ガンガン本を借りている。そして、およそ4年ぶりとなる大学という場で受ける講義。もう最高。これこれ。人生とはこれです。帰宅して、夜は『かりそめ天国』のスペシャルを見ながら作業。浜口京子・もう中学生によるロケ、怖い。協力してくれている一般の人を怖がらせたり困らせたりするのがロケではない。作業をしてから寝たい。

 

 4/9(土):めちゃくちゃ天気が良い。春。日差しと花粉、暖かい風。ずっと家にいたけれど、完全に春だった。しかし久しぶりに掛け布団カバーを洗濯して干したので、ほとんど夕方くらいの明るさが夜まで続いた。適当に起床。朝は冷凍していたバターライスを適当にチャチャっとして食べた。後は適当に寝るまで作業をしたり。結果的に書くことがない。夜はアマゾンプライムで『お耳に合いましたら』を見た。めちゃくちゃ良い。世界には自分の知らない良いものがたくさんある。自分の知らないものが、ありありと存在している。この目に映らない光、この耳に聞こえない音、この肌に触れない風、この鼻に届かない香り、この舌に気づかれない隠し味。そのすべて。作業をして、適当に寝たい。

 

 4/10(日):今日も良い天気。日当たりの悪いこの部屋でも、あたたかさを感じることが出来た。適当に起床。とりあえずテレビをつけて『シューイチ』を流しながら、洗濯機を回す。絶好の洗濯日和なので、今日は枕カバーも洗った。ネットのレシピを参考に、「貧乏人のパスタ」を作る。これは自らを卑下しているわけではなく、そういう料理の名前です。簡単に言えば目玉焼きとチーズのパスタ。パスタを茹でながら、目玉焼きをふたつ焼く。オリーブオイルにニンニクの香りを移していく作業の素晴らしさよ。遺伝子の奥深くに刻まれた、地中海沿岸の魂が呼び起こされる。嘘です。そして多めの油で焼かれる目玉焼きの美しさよ。いいところでひとつを取り出して、もうひとつはしっかり両面を焼く。行程を羅列するのもあれなので、リンクを貼っておきます。かなり好みの味だったので、また作りたい。午前中、ちょっと早い時間からスーパーへ。今月末まで耐えられるくらいの食料を買った。どうだろう。やってみるしかない。嫌な話だが、とにかく先立つものがない。そして、なるべく外出を控えなければならない。帰宅して、買い込んだ肉類と野菜を冷凍していく。こういう作業は楽しい。キッチンにひとり、ただ自分のためだけに料理を作ることの持つ楽しさ。ちゃんと生きているような気分になる。掃除機をかけたりした後、午後から夜はずっと作業。千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手が完全試合を達成したというニュースが入った。まさか生きているうちに……という気持ち。夜は『バナナマンのせっかくグルメ』のスペシャルを見ながら。外食欲求が高めだが、しばらくは色々あってダメそう。日付が変わったころに藤本タツキの新作が公開されるので起きていたいのだが、現状めちゃくちゃ眠い。パソコンに向かいながら耐える。そして最後にちょっとしたお知らせなんですが、個人的な理由でしばらくこの日記の更新が止まるかと思います。明言はしません。ただ今のような、毎日の日記を詳細に書くという形ではなく、なにか気に留まるようなことがたまれば不定期に更新するという形になるかと思います。決して多くはない読者のみなさん、いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

macaro-ni.jp

  

 

週間日記(2022/3/28~4/3)

 3/28(月):春。一生このままでいいくらいの春。適当に起きて、『ラヴィット!』を見る。今週は一周年記念ウィークということで、各曜日のレギュラー陣が別の曜日に出演する流れになっている。かなりお祭りの雰囲気。なんといってもオープニングが45分くらいあった。もうドラマ一本分の時間と変わらない。オープニングトーク後の「ラヴィット、スタートです」という掛け声に関しても、「じゃあオープニングはラヴィットじゃないのか?」という問題提起がなされていた。MCの麒麟・川島本人から。視聴者が選ぶ月曜日の名場面は日向坂46・松田好花さんがクイズを一発で正解してしまい号泣した場面だった。確かにそれくらいのインパクトはあった。健やかにアイドルとして生きて欲しい。洗濯機を回し、『ラヴィット!』を見ながら作業をして、終わり次第外出。あんまり天気が良いし、最近外にも出ていなかったので、散歩に出た。桜が咲いているという近所の川沿いを目指して歩いていると、日光の暑さと風の涼しさが心地よい。春だ。目的地はすぐに分かった。遠くからでも、桜が瞬いているのが見えた。川沿いの桜、風景として100点。春休みの子供たちが走り回っているし、ちょっとした屋台で買ったのであろうソフトクリームなんかを大人たちがベンチで楽しんでいる。牧歌的だ。京都、平野神社でのお花見を思い出す。そこらじゅうに思い出のフックがある。引っかかってくる。いや、自分から引っ掛けてしまう。だいたい1時間くらい散歩をして、帰宅。午後は特に何もせず、机に向かった。アマゾンで注文していた「コンロ奥隙間ラック」という、名は体を表すにしてもと言いたくなる商品が届いたので設置した。これでガスコンロと壁との間が汚れるのを気にせずに済む。夜も基本的に作業。『カウントダウンTV』を途中まで見た。音楽番組、BGMにちょうどいい。しかし進捗が悪く、もうすこし作業をしてから寝たい。どうなるか。

春の瞬き

 3/29(火):寝る前の作業中、BGM代わりにアマゾンプライムで『お耳に合いましたら』を再生した。以前から知り合いやTwitterのフォロワー各位の評価が高く、気になっていた。面白い。一気に第三話まで見た。ここまでは優しい物語。そして主演の伊藤万理華さんが良い。エンディングのダンスにはアイドル時代を感じさせるキレの良さがある。乃木坂46にいらっしゃったときのことは寡聞にして存じ上げないけれど、いまひとる想像がつかない。結構独特な存在感じゃないですか、伊藤さん。今日は適当に起きる。コーヒーを飲みながら『ラヴィット!』。SnowManの宮舘さん、この番組で大好きになりました。ロケのゲストに藤崎マーケットと和牛・水田が出演していて、完全に土曜夕方関西ローカルだった。ぼちぼち準備をして、お昼くらいに外出。電車に乗って都心の方へ。関西時代の友人と合流して、中目黒へ。「東京で一番有名な桜を見に行こうぜ」というノリだったのだが、駅に着いた時点ですこし心が折れた。人が多すぎる。どうにもならないが、なんとか川沿いを歩く。お昼ご飯に食べたハンバーガーが美味しかった。駅からすこし離れたところにある、「スターバックスリザーブロースタリー」を拝んでみようと行ってみたら、なんと入店が240分待ちだった。USJハリーポッターでもそんなに待たない。さすがに無理やわ!と言いあって、別のカフェに入った。テラス席にめちゃくちゃでかいスタンダードプードルがいて、戦ったら負けるなと思った。ただめちゃくちゃ賢くかった。大きい犬を見ることでしか得られない幸福がある。今日は完全に花冷えで、テラス席は暖房が利いていたけれど、それでもすこし寒かった。夕方くらいまで喋り、解散。結局2万歩以上歩いてめちゃくちゃ疲れたけれど、お風呂に入って夜はすこし作業をした。この日記は『ウォーキングのひむ太郎」を見ながら書いている。今週は高田馬場。受験で何度も通った場所がいくつも放送されていて、なんとなく体調が悪くなったような気がする。早めに寝たい。

連日の桜

 3/30(水):今日は比較的あたたかい。そして花粉がすごい。鼻水とくしゃみが止まらない。点鼻薬をしてギリギリどうにかなるというレベル。午前中は適当に過ごす。『ラヴィット!』は一周年記念ウィークで、今日はMCの麒麟・川島が初めてのロケに出ていた。リミットを解除した川島さんが一番失礼で一番面白いかもしれない。その後は変な時間にご飯。朝なのか昼なのか。実家から送られてきた冷凍の明太子を昨晩から解凍しておいたので、それをおかずにした。明太子で食べる白いご飯、最高。しばらくこれで生活できる。頑張るぞ。食後は散歩ついでに買い物へ。川沿いをふらふら歩いていると、桜の咲いている公演で家族連れがお花見をしていた。シートを敷いて、お弁当を食べ。桜の季節は平和な風景が多くてありがたい。花粉には退場して欲しい。スーパーでは冷凍食品を中心に買い込んだ。ニチレイの冷凍今川焼は傑作のひとつです。テーブルマークの冷凍うどんも。上京しておよそ三週間経つが、スーパーの鮮魚コーナーに行くと白身魚の少なさに驚かされる。文化の違い。そして牛肉の種類も少ない。文化の違い。牛肉の方は自分がずっと滋賀県に住んでいたせいもあると思うけれど。ぶらぶらと帰宅して、あとはずっと作業をしていた。適当に寝たい。

   

 3/31(木):春。あたたかい。花粉がすごい。朝から夕方にかけて、最高の天気。一歩も外には出なかったが、「March comes in like a lion, goes out like a lamb.」という諺を脳内ではなく、脊髄で理解するような気候だった。いやイギリスの諺ですが~?というツッコミはなし。適当に起床して、とりあえず洗濯機を回す。やっぱり3日に1回。現状「週に2回」というアバウトさで運用していたけれど、やっぱり3日に1回。講義が始まったら服を着る機会が増えるだろうから、やっぱりそれくらいになるだろう。『ラヴィット!』を見ながら冷凍していた食パンをトーストして、朝食に。食事の回数も難しい。何も分からない。午前中は適当に過ごす。作業やらなんやら。お昼と夕方の間くらいの時間に、家の掃除をする。掃除機、お風呂、トイレ。続けてご飯を作る。昼夜兼用。実家から送られてきた明太子があるので、パスタを作った。皮を取り除いてボウルに入れ、そこにバターを足す。「大丈夫か?」と思うくらいには足す。低めの温度で湯煎しながら明太子とバターを合わせた後、パスタを茹でてボウルに投入。混ぜ合わせて、切っておいた大葉を散らして完成。かなり上手くできたような気がする。パスタ、大失敗することがないのでありがたい。この慢心が……。パスタにもお味噌汁を合わせるという、牛丼チェーンも真っ青の暴挙に出たりした。最近明らかに野菜が足りていない。野菜ジュースでお茶を濁したいけれども。夕方、夜もパソコンと見つめあった。時間割をざっくり考えたりした。どうにかなるだろう。BGMの代わりはドラマ『お耳に合いましたら』。エピソード4がめちゃくちゃ良くて、ちょっと泣きそうになってしまった。伊藤万理華さん、2020年代のどこかでエポックな人になると思う。そして誰か、お寿司を食べさせてください。回転寿司に行きたくてたまらない状態になりました。それか揚げ物。外食で食べたいものの候補が家で作るには困難ものばかりになってきた。今日は早めに寝たい。サヨナラ3月。

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明太子パスタ

 4/1(金):寒い。めちゃくちゃ寒い。もう4月なんだから、落ち着いて暖かくなって欲しい。生活に支障が出る。おそらくこの家は冬場めちゃくちゃ寒い。お金を貯めて、暖房器具を買わなければならない。適当に起床。『ラヴィット!』一周年記念ウィークも今日で最後。講義が始まったらリアルタイムで見られなくなるので寂しい。夜にTVerで見よう。ランキングはミスタードーナツ。しばらく食べていない。ドーナツどころか、こっちに来てからというもの、そういう甘いものをずっと食べていない。先立つものがなく……。食費を1日1000円にしようと思うと、かなりの精神的リソースを割く必要があるっぽいので、結果的に「食べない」が選択肢に上がってくる。しかしこのままでは不健康まっしぐらなので、いろいろと考えなければ。『ラヴィット!』が終わり、外出。近所で髪を切ってきた。新しく美容院を探すのにめちゃくちゃなカロリーを感じるタイプなのだが、しばらく今日行ったところでいいなと思った。そして外がめちゃくちゃ寒い。一刻も早く帰りたかったが、最寄り駅の近くにある書店をぶらぶらした。宝塚歌劇団の機関誌「グラフ」「歌劇」の両方が置いてあることが分かった。この街は良い街です。お昼過ぎに帰宅して、昼食に取り掛かる。バターライスを炊くために、とりあえずお米をかす。「米をかす」とは「米を研ぐ」という意味の方言です。貸してはいません。玉ねぎを泣きながらみじん切りにして、炒めて、お米・水・玉ねぎ・コンソメと一緒に炊飯器にぶち込む。レシピは味の素のサイトに載っていた通り。変な色は加えない。なんやかんやでシーフードミックスを炒めたりして、バターライスが出来た。宝塚大劇場近くにある「パスタ」の名物「たらこいか納豆バターライス」を参考にしたのだが、美味しく出来たような気がする。しかしもちろんあの味には程遠い。あぁ、宝塚に行きたい。その後は寝るまで作業。夜はMステのスペシャルをBGMにしていた。Mr.Childrenが新曲の「永遠」と「フェイク」を生披露ということで、そこはさすがにテレビの前に座って見た。「HOME TOUR 2007」のDVDを本当に擦り切れるくらい見続けていた、小学生の頃を思い出した。眠気がすごいので、早めに寝たい。

 

 4/2(土):昨夜は寝つきが悪かった。疲れ切ったせいなのか、体力が余っているせいなのか。おそらく後者だろう。2022年度、もっと頑張りましょう。適当に起きる。引っ越してからサイクルを作るために起床と就寝をなるべく毎日同じ時間にしているが、講義が始まったらめちゃくちゃになるだろうなという予感がある。研究に割く時間が増えれば増えるほど、削られる睡眠時間が増えるだろう。眠らなければ動かなくなるこの体が不便だ。昨晩多めに作っておいたお味噌汁を朝ご飯にして、午前中はずっとPCに向かった。土曜日の午前中といえば関西ローカルの番組を見るというのがルーティンだったのだが、これまで見ていたものが一切放送されていないのでいまだにビックリしてしまう。なんというか、バラエティ色が薄い。自分の中の関西が漂白されていくのを感じる。TVerでバランスを取らなければ……。お昼過ぎから外出。大学に行って、健康診断を受けた。正直面倒くさいと言えば面倒くさいのだが、色々な手続きに必要なので仕方がない。あなた健康診断受けてませんね?で何かがこの手からこぼれ落ちるなんて、耐えられない。勤勉に勝る怠惰なし。ついでに学生証も受け取った。院試はすこし離れた大学院棟であったのでメインキャンパスには行ったことがなかったのだが、めちゃくちゃでかいし綺麗だしで落ち着かなかった。あぁ、今出川キャンパスの懐かしさ。渋めの色味。周辺をウロウロしようかと思ったけれど、なんとなく気分が乗らず。そのまま帰宅した。夜は特に何もせず。今日も早めに寝たい。

 

 4/3(日):昨日は寝つきが良かった。それなりに活動したのかもしれない。適当に起床。まぁ寒い。昨日くらい寒い。花冷えというか、冷え。『シューイチ』を見ながらコーヒーを飲む。テキストを開く。こう、起きて作業に入るまでが本当にシームレスなので、ちょっとしんどくなってきた。やっぱりどれだけ軽くても朝ご飯は食べた方がいいような気がする。肉体的にも、精神的にも。『シューイチ』は流しつつ、パソコンに向かう。ぼちぼちお昼くらいまで作業。着替えて、外出。今日は大学の入学式。学部生でもなければストレートの修士でもないので正直「行くか?」という気持ちと「行くのか?」という気持ちが半々くらいだったけれど、形式を重んじるタイプの人間なのでしっかりと出席してきた。まぁ他の学生のフレッシュさったらない。輝いている。パリッパリのスーツ。かたや着慣れたスーツでヘラヘラしている自分。式中もずっと色々なことが面白かった。自分は二階席で全体を見られる位置だったので、あの子は真面目そうだなぁとか、あいつは寝てるしダメそうだなぁとか。一番面白かったのは「校旗・総長・来賓・学部長」の入場なのだが、あの面白さを文字の起こすことが出来ない自分が憎い。旗を運ぶ応援団の三人を先頭に、総長以下が後に続く隊列だったのだが、先頭の応援団は2秒に一歩のゆっくりしたペース、いわゆる「あの」歩き方で、お歴々は自分たちもその歩き方をすればいいのかどうなのか悩みながらまたゆっくりとそれに続くという、もう絶対に笑ってはいけない入学式だった。退場にもちょっと色々あり、私は観劇の機会が多く個人的に「規制退場慣れ」していたこと、自分の座っている場所が最も出口に近いエリアだったことが複雑に絡み合い、結果としてあの入学式会場から一番最初に出ることになったのだが、出てすぐのスペースは今回感染対策で会場に入ることが出来なかった保護者の方々がそれこそ出待ちをする場所になっていた。そこに先陣を切って現れたものだから全員の視線を浴びることになり、空港に降り立った海外スターの気分を味わうことになった。めちゃくちゃ恥ずかしかった。孤独な院生なので、夕食用にお弁当を買ってすぐ電車に乗った。院試を受けた前日にも食べたお弁当。ちょっとした縁起物。雨の中をお弁当が濡れないように気をつけながら帰宅。朝から、いや昨日の夕方から何も食べていないのですぐに夕食。出来合いのものを買ってきて一人で食べるのもかなり久しぶりな気がする。やっぱり週に一度くらいは外食がしたい。自分がどれだけ外食好きか、こっちに来てから思い知らされている。夜は特に何もせず。『イッテQ』のスペシャルを見ながら作業をしたくらい。もうちょっと頑張ってから寝たい。

 

週間日記(2022/3/21~3/27)

 3/21(月):寒い。普通に。嫌です。適当に起きて『ラヴィット!』を見る。生活がすこし落ち着いてきたので、作業に次ぐ作業としたいところなのだが、午前中は昨日入っていた不在届の再配達を指定していたので、あまり集中できず。「来るぞ来るぞ」と思いながらの作業はどうにも身が入らない。低い生産性を維持しつつ、お昼前に書留を受け取り、外出。近所のスーパーへ行き、今日明日の食料を買った。自宅最寄りのスーパーは駅前にある店舗だと思っていたのだが、全然違った。今日行った場所の方が断然近かった。買い物ついでに散歩をして、近隣にある有名なラーメン店の前まで行ったらものすごい行列だった。さすが人気店、さすが春分の日。めちゃくちゃ寒いけれど、子供たちは公園で元気に遊んでいる。あれぐらい頑張らないと……。帰宅して、昼食に取り掛かる。買ってきたほうれん草を茹で、醤油をかければおひたしになる状態でタッパーに保存。ご飯を炊き、お味噌汁を作る。ほうれん草と味噌汁の相性は良い。メインは買ってきたお惣菜。たんぱく質の不足を感じる。プロテインでも買えばいいのだろうとは思うのだが、いかんせん。買ったら買ったで「プロテイン飲んだしいいだろ……」と食事をスキップする自分がありありと目に浮かぶ。遅めの昼食を済ませ、1時間くらいの仮眠を挟み、後は休憩を取りながら寝るまでパソコンに向かう。『ハライチのターン』を聴いたり、テレビを見たりしつつ。今日の『ラヴィット!』にハライチがコンビで出ているなぁと思ったら、シンプル澤部とサイボーグ戦士イワーイだった。『おはスタ』終わりの30分でテレビ東京からTBSまで移動したらしく、衣装もそのまま。生放送で暴れる岩井さん、いやイワーイ、最高でした。土曜日に発売されていたことをすっかり忘れていたジャンプも読んだ。本当はフィジカルで買いたいのだが、こっちに来てからは電子版で読んでいる。読後にストックしておく場所問題に直面している。今週の『呪術廻戦』は絶対に物理の見開きで読む方が良い。明日はめちゃくちゃ寒くなるらしい。先ごろの地震の影響で電気も足りないらしい。毛布のような防寒具の類が一切ないけれど、大丈夫だろうか。早めに寝たい。

 

 3/22(火):停電するらしい。いや、停電するかもしれないらしい。先週の地震で火力発電所に大きな影響があり、折からの気温低下も相まって、なにかこう、本当にやばいらしい。昨日の夜から各メディアが報道していたが、朝になってより過熱している。電力の使用率がずっとテレビに表示されている。色々と思うところはあるが、とにかく寒いので様子を見ながらエアコンをつけ、コンロでお湯を沸かしてあたたかいものを飲む。適度にやっていく。適当に起きて、TBSを見ながら朝食を作る。オムレツを焼いてみる。形にはなったが、火が強かったこと、ハムを入れすぎたことで綺麗な形にはならなかった。改善点と向き合う朝。味は美味しい。バタートーストとオムレツ、サラダ、スープ。インスタントのコンソメスープには昨日茹でたほうれん草を投入してみる。悪くはないけれど、やっぱりクリーム系の方が美味しいような。洗い物を済ませたところで、『ラヴィット!』が開始。オープニングトークのテーマは「水」。広すぎる。今日は一歩も外に出ず。あまりにも寒くなるとのことで昨日からそのつもりだったので、予定通り。ずっと机に向かっていた。お昼くらいになんとなく外を見ると、思いっきり雪が降っている。これで節電はキツイなと思いながら、昨日買った鶏のささみを、夜のために茹でておく。アドルノの『プリズメン』をどうにかこうにか読み進めたりしていたら、夕方。親子丼に挑戦。汁気が多くなってしまったが、味はよく、全体的には及第点。市販のめんつゆ様様。お味噌汁とサラダ、ほうれん草のおひたし。野菜中心の食事。意識して食べないと、栄養面が難しい。今日中の停電はなんとか回避されたらしい。夜はアマゾンプライムで『鎌倉殿の13人』を再生し、それをBGMにしながら作業。二十五里の移動を嫌がる大泉洋に、どうしても『水曜どうでしょう』を思い出してしまう。ぼちぼち、適当に寝たい。

 

 3/23(水):寒い。連日の寒さ。春の捜索願を出したい。適当に起床。まだ電力は逼迫しているらしい。火力発電所が復旧していないのだから、そうなるだろう。『ラヴィット!』を見ながらコーヒーを飲む。粉末のインスタント。砂糖と牛乳を入れればぼちぼち。独り暮らしの自宅で美味しいコーヒーを飲むには、どうすればいいのだろう。コーヒーメーカーを置く場所は、現状存在しない。いや作ろうと思えばいくらでも作れるのだが、優先順位というものがある。コンセントの位置という問題もある。大幅な模様替えをしない限り、ケトルの定位置が床になる。あちらを立てればこちらが……。おそらくペーパードリップの道具をそろえて、豆を挽くのがいいのだろう。キッチンで。ただ個人的に、Denbyのヘイローシリーズのフレンチプレスに憧れがある。ただ先立つものがないし、プレス式のコーヒーを飲んだこともない。プロダクトへの憧れ。『ラヴィット!』には櫻坂46の守屋麗奈さんがゲストに。シーズンレギュラーを立て続けに務めたラヴィットファミリーの筆頭。同じく櫻坂46の田村保乃さんと横並びで同じユニフォームだったので、すこし漫才コンビっぽかった。今日のランキングは「進化系あんぱん」。あんぱんにバターや生クリームが入っているもののことを言うらしい。午前中は適当に過ごす。『ラヴィット!』を見届けて、家の掃除をした。掃除機をかけて、水回りを拭き、トイレとお風呂。しっかりやってもすぐに終わる。ワンルームのメリットかもしれない。お昼前に外出。スーパーとドラッグストアへ。明日の食料と、長期の食料を確保。ちょっとはしゃいでしまって、ホットケーキミックスメープルシロップを買った。そして「進化系あんぱん」のランキング上位に入っていた商品も買った。ミーハー。1位の商品も探したのだが、見つからず。『ラヴィット!』のパンランキング上位、あまり見ない気がする。トイレットペーパーを抱えながら帰宅して、午後からはずっと机に。本を読み、文章を書き。夜は『有吉の壁』を見たり、BSで『シャーロック・ホームズの冒険』を見たり。全然気づかなかったのだが、先週の放送にはまだ十代のジュード・ロウが出演していたらしい。今週のホームズは女性にも紳士的だった。正義の人。早めに寝たい。

   

 3/24(木):適当に起きる。かなり強めの遮光カーテンを使っている関係で部屋に朝日が昇らないので、シーリングライトのタイマー機能を使ってみた。設定した時間より2分ほど早く目が覚めて、スマートフォンでニュースを見ていたときにパッと電気が点いたので、めちゃくちゃびっくりした。目も覚めたので、良い機能かもしれない。カーテンを開け放ち、顔を洗い、洗濯機を回す。良いペース。コーヒーを淹れて、『ラヴィット!』を見ながら菓子パンを食べる。Pascoの「あん&ホイップ」。美味しい。こしあんとホイップのコンビネーションでガンっと血糖値が上がって、コーヒーのカフェインが回る。シャキッとする。洗濯物を干して、『ラヴィット!』を見ながら作業に入る。来月からの研究もしなければならない。やることが多すぎる。今日は外に出ず、一日中パソコンとにらみ合った。午後になり夜になり。今日の夕食は自炊。買っておいたカジキマグロを生姜焼きにして、米を炊き、お味噌汁。茹でておいたほうれん草を食べきった。およそ二週間、初めての完全自炊。料理をしている間は何も考えなくていいので、性に合っているかもしれない。わりと美味しく出来た。湯船にお湯を張る回数を減らしているものの、今日はゆっくり入りたい気分だったのでお湯を貯めようとしたら、カランから出すつもりが思いっきりシャワーの方を捻ってしまい、びしょびしょになった。絶対こんなミスはしないという類のミス。お風呂に入ったあとは、アマゾンプライムで『鎌倉殿の13人』を見ながら作業。菅田将暉演じる義経の、あのシーンがすごかった。確かにそうなるかもしれませんが、という。今日も早めに寝たい。

 

 3/25(金):天気が良い。春霞の東京。適当に起きる。どうやらシーリングライトのタイマーは一度設定すると消去しない限り続くらしく、今朝もいきなり電気がついてびっくりした。いきなり朝が来た。顔を洗い、今日も洗濯機を回す。枕カバーと、昨日のミスでびっしゃびしゃになった部屋着のスウェットを洗濯。自分のミスを思い出す作業はつらい。『ラヴィット』を見ながらコーヒーを飲みつつ、作業。研究用の作業というか、文学史。とにかくテキストを読む。読むだけでは内臓に染みない体質なので、とにかく分解して、また繋ぎ合わせる。こちらに来て一週間が経ち生活が落ち着いてからは、起きてすぐにPCを立ち上げ、寝る直前にスリープさせるという生活が続いている。自分が起きて部屋にいる間は、基本的にずっとパソコンに向き合っている。一人暮らしをするとずっと作業が出来るのだろうなという予想は間違っていなかったし、その点においてある種の快適さはあるが、別のしんどさも出てきた。休憩が出来ない。本当に休憩が取れない。仔細は省くけれど、このままだと近いうちに何かが破綻するという予感があったので、昼食を取ってから散歩に出た。近所の小さな川沿いに作られた公園を、延々と歩く。鴨や鯉がいて、地元を思い出す。春休みの子供たちが遊んでいる。いいところに引っ越してきたなと改めて感じる。先週の『ハライチのターン』を聞いてから「そういえばちょっと遠いけどあったよな」と思っていたので、スーパーの「ライフ」に寄って、何を買うでもなく店内をぶらついた。結果的に、ここ以外で買い物をする積極的な理由ってほとんどないことに気づいた。肉、魚の品揃えと、冷凍食品の種類が好みだった。何よりテーブルマークの冷凍うどんが売っている。ちょっと遠いけれど、運動になるし良いなと思えた。道も良い。講義が始まったときにどうなるかは分からないけれど。帰宅して、そこからは作業。ちなみに昼食はイカの塩辛を使ったペペロンチーノ。かなり初期にコンビニで買ったものが冷蔵庫に眠っていて、昨晩発見した。どうやって消費するか悩み、インターネットに頼った結果「桃屋」のホームページで紹介されていたレシピに行きついた。美味しく出来たけれど、正解が一切分からない。夜はプロ野球中継を見ながらエントリーを書く。今年の横浜ベイスターズはダメなんじゃないか?とたった一戦で思わせる試合内容だった。もうすこし作業をしてから寝たい。

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逃げられた

 3/26(土):天気が悪い。全国的に春の嵐となっているらしい。昨日から外に出るつもりはなかったのだが、部屋にいても時折強い風が吹きつけていることが分かった。そしてもうひとつ分かったことがある。天気が悪いと、飛行機の音がめちゃくちゃうるさい。羽田空港に着陸する飛行機が、視界確保のために航路を変えるらしい。実家も幹線道路沿いにあったので騒音には慣れているが、まぁうるさい。そのうち慣れるだろう。適当に起きて、午前中から作業に入る。今日は基本的に小説を書いていた。進捗はぼちぼち。お昼ご飯は自炊。土井義春先生のレシピでかに玉を作った。一人暮らしの自炊、これを作るぞ!と思って材料を集めると、どうしても余る。筍の水煮とカニカマを使ったのだが、どっちも余ったので筍はお味噌汁にダイブさせ、カニカマはそのまま食べた。井之頭五郎なら「カニがかぶっちゃったよ」とモノローグが入るだろう。かに玉の出来は良かった。自分で作ったものを自分で食べるいうことがね、大事なんです。食後に30分ほど仮眠をはさんで、午後もパソコンに向かう。研究の方はあまり捗らなかった。夜も『オールスター感謝祭』を見ながら作業。俳優軍団VSギャガー芸人の恒例企画が最高だった。ヤジマリーとなかやまきんに君で笑ってしまう賀来賢人さん、めちゃくちゃ信用できる。もうすこし作業をしてから寝たい。ブログを更新したので、貼っておきます。

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 3/27(日):春。窓を開けていると、カーテンの隙間から春が入ってくる。あ、どうも~。昨晩は寝つきが悪かった。そして今朝はタイマーよりも1時間早く目が覚めた。体力が余っているのか、逆に寝るほどの体力もないのか。どっちの可能性もある。適当に起きて、『シューイチ』を見ながらコーヒーを飲む。洗濯機を回す。明日に回すかと思っていたけれど、なんとなく天気も悪くなさそうなのでシーツを洗った。マットレスに被せるタイプのシーツなので掛け布団カバーほどではないが、ベランダを占拠するサイズはある。すこし部屋が暗い。午前中はそんな感じで過ごす。研究をしたり。冷凍していた食パンをトーストし、ベーコンエッグを焼いて朝食みたいな昼食を食べたあと、午後は作業。しかし集中力がなく、どうにもならず。今日は本当にダメだった。気分を変えるため、夜はアマゾンプライムで『キャッシュトラック』を見る。ステイサムが暴れまわる映画にハズレなし。しかも監督はガイ・リッチー。めちゃくちゃよくある設定と動機だったけれど、演出と画面造りが良かったので最後まで面白かった。いやめちゃくちゃ死ぬやないですかと思ったりしたけれど。この際なのでNHKで放送される『ボヘミアン・ラプソディ』も見てから寝ようと思う。良い作品を見て、自分の筋肉を鍛えましょう。

 

「推し」が生む「ファン」の変化について

 

第一章「『推し』という言葉に伴う変化」

 「推し」あるいは「推す」という言葉、概念が市民権を得て久しい。好きなアイドルやタレント、漫画・アニメのキャラクターなどかねてから「応援の対象」であった存在に対してだけでなく、学校の同級生や会社の同僚に対しても使われるようになった。その変化は、「応援する」「ファンである」という言葉がカジュアルに使われるようになったことだけを意味するのではない。「推す」概念の出現によって応援する側にも、応援される側にもある変化が起こり、「応援」はより厳密な、苛烈なものとなった。結論を急げばそれは、「ファンを名乗るためには条件をクリアする必要があり、その条件は応援される側が設定する」というものである。ファンという称号はまさしく与えられるものであり、自称するものではなくなったのである。

 

第二章「変化の内実」

 インターネット、特にSNSの出現によってファン同士、ひいては「推し」本人との双方向の交流が可能となった結果、ファンの間にひとつのルールめいたものが誕生した。「ファンは推しの活動を支えなければならない」である。そんなこと当たり前じゃないかと感じる人もいるだろう。しかしより適切な表現をするなら、「ファンは推しを『支援』しなければならない」となる。「支援」とはつまり「対価を払うこと」、つまるところ「お金を落とすこと」と表現していいだろう。「推し」をただのコンテンツとして享受することは許されない。「ファン」と名乗りたければ。例えばテレビやラジオ、あるいはTwitterなど、お金を払うことなく楽しむことが出来る場で「推し」を見ているだけでは、決して「ファン」と名乗ることは出来ない。その視線、その行動で、「推し」の活動に対価が支払われることはないからだ。スマートフォンを持つことだけが許された地方都市の学生がSNSの更新を、週に一度の深夜ラジオを拠り所として生きているだけでは、好きと言うことも、「応援している」と言うことも許可されない。「ファン」の称号は与えられない。誰によってか。別の「ファン」に否定されるだけなら、まだ救いはある。しかし現代において、その断罪は「推し」の手によって下されるのである。このルール、「支援しなければファンではない」は先述した、「推し」がSNSなどの場で自らの意見を表明する機会が多くなったことによって生まれた、「ファン」由来ではない、「推し」由来のルールであることに特徴がある。もちろん活動の中心をテレビなどの媒体としている「推し」と、SNSなどのソーシャルメディアとしている「推し」との間には、事務所などの存在に関する給与体系の大きな違いが存在するが、ルールに基づいた断罪はどちらの場合にも行われる。前者では「ファン」同士の、後者では「推し」本人から行われることが多い。

   

 

第三章「『支援』の在り方と飛躍する『ファン』」

 さまざまな方向から求められる「支援」には、いくつかの在り方が存在する。まずは最も基本的な、とにかく金銭を使うという方法である。具体的にはとにかくグッズ、プロダクトに対価を払うことで、「ファン」と名乗ることが許される。いわゆる「スパチャ」などがこれにあたり、「課金」という言葉でひとまとめにされることもある。
 二つ目は非常に現代的な、かつ問題を孕んだ方法である。それはつまり「『推し』を有名にする」、「『推し』の宣伝をする」という「支援」である。「ファン」はすでにある「推し」の活動に対して対価を払うだけではなく、「推し」を有名にすることで、未だ見ぬ未来の「推し」の活動を創出するという役割を担うこととなった。休み時間の教室、会社の休憩時間、あるいは各種SNSのタイムラインにおいて、「ファン」は宣伝をする。ひとつの人格を背負って、「仕事」をする。私の「推し」はこんな人で、こんなに素晴らしいんだと、ビラを配る。かくして「推し」と「仕事」をかけて使われていた「推し事」はメタファーの領域を超え、まさしく「仕事」となった。これが「推す」という言葉が生み出した変化の中で最も巨大なもの、つまり「ファンのスタッフ化」である。「ファン」は「ファン」であるために「スタッフ」としての役割を担わなければならないという袋小路に迷い込む。選別を通過した「ファン」は「スタッフ」の名札を与えられ、群体を抜け出た個人となる。

 

第四章「『ファン』の『スタッフ化』が生む弊害』

 「ファン」の「スタッフ化」それ自体に問題があるのではない。ここまで述べたことはすべて変化の内実であって、その是非を問うものではない。先の章で私が「問題を孕んだ」と表現したのは、そういった点を考慮してのことである。
 まず第一の弊害は、「『推し』の宣伝」に伴って生まれる。それは多くの宣伝が、著作権を無視した無断転載によって行われるという問題である。「推し」を宣伝するためには、まず「推し」を知ってもらわなければならない。だから「推し」の写真を、あるいは「推し」の作った作品を見せる。極めて自然な流れだが、それが日常的な対面でのやり取りを超えて、つまるところ全世界を射程に収めるインターネットで行われると、話は変わってくる。いわゆる「無断転載」が、極めてカジュアルな形でTwitterInstagramなどにあふれている事実と「布教」の精神は、無関係ではないだろう。
 第二の弊害は、「ファン」が群体ではなく個体となったことに伴う、「階層化」である。「ファン」は「支援」の度合いで分類される。無論かつても、アイドルのファン組織に階層は存在したが、現代のそれはより克明な、鮮烈なものだろう。序列は、課金額で決まるのだ。誰が最も「推し」の活動を支援し、貢献しているのか。「ファン」の視線は「推し」だけでなく、別の「ファン」にも向けられることとなる。2000年代後半から2010年代のエンタメシーンを席捲したアイドルグループ、AKB48の生み出した「総選挙」というシステムはその最たるものであり、投票券を手に入れるために買い集められたCDの山が部屋中を埋め尽くす写真がインターネットにアップされることは少なくなかった。その潮流は現在に至るまで流れ続けている。近年では課金額を競う、競わせるオーディションを目にすることも増えてきた。例えばある雑誌が表紙モデルをオーディションで探すとなったとき、複数の候補者に一定の期間中ライブ配信をさせ、その中で「ファン」からの課金額が最も多かった候補者を表紙に抜擢するという流れは珍しくない。失敗を恐れるあまり、プロの「スタッフ」が自分たちの負うべき責任を「ファン」に背負わせるケースだが、選ばれなかった「推し」と「ファン」とを不当に傷つけるだけのやり方だと言わざるを得ない。「推し」やその周りのプロが向き合わなければならないのは、一人で活動を支えることの出来る富豪だけではない。
 第三の、そして最後の弊害は、「ファン」が過激化することである。「推し」と「ファン」双方向のコミュニケーションが可能となったこと、「ファン」が「スタッフ」となったことで、「推し」と「ファン」とは必然的に衝突する。物理的な場面はもちろん、特にインターネットにおいて、「ファン」は「推し」に注文をつけるようになった。ヘアスタイルはこうした方がいい、その衣装はダメだ、今日のパフォーマンスは、そういう心意気じゃやっていけない。彼らの口からこういった言葉が飛び出すのは、「こんなに金を落としたんだから」と思っているからではない。無論それもあるが、それだけではない。彼らは自分のことを「スタッフ」だと思っているのである。「スタッフ化」した「ファン」を襲う、「正しさ」の誘惑。「推し」を「正す」ことの優越感。「コレクト・シンドローム」の一種だが、詳細は以下のエントリーに任せる。自らにとっての「正しさ」を押し付ける「ファン」が「推し」と衝突するという事態は、珍しいものではなくなった。

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「正しさ」の誘惑についての所見

 

第一章「『correct』に至る『collect』」

 およそ現代の日本において、「コレクト」という言葉を耳に、あるいは目にしたときに連想されるのは「コレクター」や「コレクション」といった、「collect」に由来する言葉ではないだろうか。「collect」は「(物などを)集める」「収集する」という意味を持ち、その通り日本語で言うところの「コレクター」はさまざまな物品を蒐集する人のことを指す。切手や硬貨などはもちろん、ポピュラーなもので言えば応援しているアーティストのグッズや好きなアニメのBlu-ray、漫画ならたとえそれが100冊以上あったとして、そのすべてを手元に集めるのが「コレクター」の行う「コレクト」という行為である。
 では、なぜコレクターは蒐集するのだろうか。「蒐集するからコレクターなのだ」という定義上の話をしているのではなく、コレクターがコレクターとなる所以や原動力に目を向け、考えてみると、そこに一つの仮説が浮かんでくる。蒐集の対象が手元にある状態が、それも完璧な形態で──コミックで言うなら第一巻から最終巻まで揃った形で──手元に存在する状態が、彼らにとって「正しい」からではないか、という仮説である。ものを集めるということに付随する、個々人にとっての「正しさ」。ここに「collect」と「correct」の密接な関係を見ることが出来る。「correct」には「正しい」という形容詞としての意味と、「訂正する」「(誤りを)指摘する」という動詞としての意味がある。その「正しさ」が次第に「collect」から離れ、ある種の欲望を掻き立てる「correctの誘惑」へと変化するのではないかというのが、本論の主題である。

 

第二章「『正しさ』への欲望」

 まず現代を、一定の倫理コードが広範な教育と発達した情報通信技術によって大多数の人間に共有され、かつ各人が持つ各々の内的倫理規範を外部に発信できるようになった時代と仮定すると、現代において「正しさ」は勝ち得るものになった。さまざまメディア、SNSといった会場で倫理規範はステージに上げられ、大衆によって点数をつけられている。「正しさ」のコンテストは連日連夜、いたるところで開催されている。このような状況において「正しさ」への欲望が、「正しさ」の誘惑が強くなることは、なんら不思議ではない。
 その欲望は倫理的な正しさだけでなく、多くの場面で我々を誘惑する。ステージを降りた日常の場面場面──例えば、種々のコンテンツを享受する、極めて私的かつ内的な行為の際中であっても、我々は誘惑される。誘惑され、這いずり出される。解釈というものがそうであるように、およそ「感想」というものに正解は存在しない。厳密に言えば、「唯一の正解」は存在しない。そこに漬け込まれる。「正しさ」の誘惑に手を引かれ、私たちは甘美なる「考察」の陥穽に横たわる。「正しさ」を求めて辿り着く先が「批評」ではなく「考察」であることは皮肉だが、そこにはこの時代、あらゆる人々が発信者となる時代に生まれたひとつのルールが関係している。発信者は他者を傷つけてはならない。特にコンテンツの「感想」を発信するとき、そのルールは厳格なものとなる。この規範が現代において「正しさ」を勝ち得たとき、批評家の権威は剥ぎ取られ、地に落ちた。かつてあった情報の優先権は今や消え失せ、彼らが武器としていた自らの客観性はもはや鈍ら以外の何ものでもなくなった。それはその客観性が、ただ支配的であるというだけの、換言すれば権威を有していたということのみによって支えられていた客観性だからである。圧倒的な多数派が求める「正しさ」は、批評家の有していたそれではない。

   

 

第三章「『考察』とはなにか」

 インターネットには、あらゆるコンテンツに対する「考察」が存在する。漫画やアニメ、映画はもちろん、ドラマ、コント、果ては人間の一挙手一投足に至るまで、「考察」は対象を解体し、繋ぎ合わせ、「説明」を与える。この人物がこの場面でこの発言をしたのは……、この画角、この構図……、第三話での伏線が……。その発見が「考察」に権威を与える。発見はSNSで拡散され、共有され、私的な領域を抜け出し公的な価値を──「考察」に「正しさ」の王冠を授ける。人々が、いや我々がその王冠を支持するのは、「正しさ」に誘惑されるからというだけではない。恐怖にさらされているからである。「正しい理解をしなければならない」という恐怖が、コンテンツを解体するメスの刃を研ぐ。本来は多様であったはずの「感想」は、解剖図に沿ったものとなる。「この作品はこうだから面白い、すごい」。そこで受け手は個人ではなく、匿名化された大衆となる。「唯一の正しい解釈が存在するのではないか」というアキレス腱に、再び無影灯の光が当てられる。
 しかし最も大きな問題は、我々が誘惑に負けて幻想に飛びつくことではない。問題は、「正しさ」の誘惑が先の章で述べた規範──「他人を傷つけてはならない」──を、自らが王座に就く所以となったその規範を、なかったものとすることにある。コンテンツを正しく享受したいという欲望は私的な、享受する自分自身へと向けられるもののはずである。しかしインターネットは、その欲望を容易く外部へと向ける。コンテンツを解体するはずのメスは、他者へと向けられる。「正しくあれ」という誘惑によって、「コレクトする人々」が誕生する。彼らが活動する場面は、コンテンツへの解釈や感想に限らない。解釈や感想だけではなく、他者の在り方そのものを変えようとすることさえあるのだが、それにはすでに「パターナリズム」という名前が与えられているので、仔細は省略する。もちろん私が「コレクト・シンドローム」と仮に呼んでいるこの「解体癖」のようなものとは、重ならない部分も存在する。厄介なことに彼らは、「他者の不正を指摘するために自らの正しさは必要ではない」ということに気が付いているのである。「正しさ」を勝ち得ることを捨て、ただ他者の不正をあげつらうことだけに力を注ぐタイプの人々は、確かに存在する。自らも赤信号を渡りながら、同じように赤信号を渡る人に、後ろ指を指すような人間が。

 

2015年星組公演『ガイズ&ドールズ』──オシャレなセリフとギャンブラーの両手──

「教会に従い迷い捨てよう 祈り知らぬ者たち いざ教会へ」

        ──『フォロー・ザ・フォールド』より

 ミュージカル『ガイズ&ドールズ』において何度も繰り返されるこの曲、この一節にある「祈り知らぬ者たち」とは誰のことだろう。すぐに思いつくのはブロードウェイを埋め尽くすギャンブラーたち──スカイ・マスターソンやネイサン・デトロイトを筆頭にしたギャンブラーたち──だが、それは果たして正確ではない。何故なら、彼らはすでに「祈り」を知っているからだ。来る日も来る日も運否天賦のギャンブルに身を投じているからだと連想するのは簡単だが、それもまた正確ではない。スカイ・マスターソンは、いや罪深きお歴々は歌うのだ。下水道という地の底で、運命の神様に向かって。

「運命よ、今夜は女神らしく

 運命の神様、あなたは女神 気まぐれな女らしい神だけど

 せめて今日は味方について

 夜明けまでに逃げたくなるかもしれない

 帰りたいわと言うだろうさ だからただ祈るだけ」

         ──『運命よ、今夜は女神らしく』

 ギャンブラーたちが救世軍の教会に来ないのは、祈りを知らないからではない。むしろ彼らは「祈り」を知っているからこそ、教会に行くことがないのだ。

 『ガイズ&ドールズ』という作品は、歌だけではなく会話でキャラクターや物語を説明するのが上手い。非常に上手い。巧みと言っていいレベルにある。何より説明的なセリフはほとんどなく、どれもがオシャレなのだ。例えばネイサンの取り巻きのひとりであるベニー・サウスストリートは冒頭、街頭演説でギャンブルをやめろと訴えるサラに「嫌だね」と野次を入れ、救世軍の面々がどうやって生計を立てているかという話題に対して「ま、とにかく、神の恵みがあるんだろ」と言い捨てる。彼にはギャンブルをやめる気などサラサラないし、一般的な労働と報酬による生活が「神の恵み」によって成立するように見えている。スカイが登場する前のやり取りも良い。スカイ・マスターソンというギャンブラーに関する会話を主要キャラクター以外の人物にさせ、彼のことを知らない人間も巻き込むことで「すごいギャンブラーがいること」だけでなく「スカイという通り名がある」ということを同時に示している。この一見さらりと行われるやり取りが、サラにスカイが自分の名前を打ち明ける場面に効いてくる。最も「セリフがキャラクターを表している」のはやはり、ネイサンのこのセリフだろう。

フる気はないさ。俺はアデレイドを愛してる。それに野郎には女が必要だ。レストランに行く時だって、後から美人がついてくりゃさまになるさ

         ──ネイサン・デトロイト

 『ガイズ&ドールズ』において各登場人物の経歴が説明されることはない。しかしこのセリフには、遊び人で気まま者で乱暴なネイサン・デトロイトのパーソナルな部分が直接的に、あるいは間接的に示されている。レストランで女性を自分の後ろに歩かせるのは、紳士の振る舞いではないとされるからだ。そして作品の根幹を示唆する「会話」のひとつにも、ネイサンが関わっている。

「アデレイド、見ておくれ、跪いて頼んでるんだ、すべてうまくいってるじゃないか、俺たちは愛し合ってるんだし、もうすぐ結婚もするんだし

「立ったらどう?サイコロ振る格好思い出すわ」

       ──ネイサン、アデレイド

  アデレイド、つまり女神に跪く姿と、サイコロを振る姿は同じなのである。ならスカイが、2010年代宝塚歌劇でも屈指の名シーンに数え上げられる「下水道でのクラップ・ゲーム」へと続く会話で言うセリフに聞こえ方も変わってくる。

「おいみんな!今夜、ミス・サラ・ブラウンの教団では、西49丁目508番地の支部   で、深夜ミサを行う。俺はそこへ、罪人を何人か送り込む約束をした。さて、罪深いやつを探すとなりゃ、ここにいるお歴々は最後の候補者ということになる」

「ハレルヤなんかで夜を無駄にしたくないね」

「俺のためじゃない、あんた自身のためだ。教団の空気の方がずっと綺麗だぜ、こんな下水の空気より」

       ──スカイ、ハリー・ザ・ホース

「もういい!そんなダイスじゃ、ビッグの魂は救えねぇぜ」

「なんだって?」

「そんなダイスじゃ、魂は救えねぇって言ってんだよ!」

「それじゃあ俺が救ってやるよ。お前たちの魂は、お前も、そっちも!俺がダイスを振る。俺はてめぇらの魂一個一個に1000ドル張る。キャッシュで1000だ。魂とかいう借用書1に対して」

        ──ハリー、スカイ

 「この勝負には金以上のものがかかってるんだ!」とサイコロを振るスカイ・マスターソン。「祈り」と「救い」。彼の「祈り」はもはや博打を張ることではなく、彼の「救い」はもはや金ではない。サラ。彼にとっての「救い」はサラ・ブラウンとの約束を果たすことによってのみ達成される。サイコロを振る彼の姿、「座れ!」すなわち「信仰心を持て」とギャンブラーたちに言う彼の姿は正反対のようでいて、しかし不思議な相似関係にあるのだ。

 説明的なセリフも、お節介なナレーションもないこの脚本と演出を演じきるのはタフだったはずだが、北翔海莉を筆頭にした当時の星組主要メンバーの実力が光っている。特に北翔と妃海風、紅ゆずると礼真琴という各カップルの掛け合い、北翔と紅のハイテンポなやり取りは素晴らしく、七海ひろきや美城れんといった実力派が見せる場面場面でのパフォーマンスにもキラリと光るものがある。明るくハッピーな気持ちになること間違いなしのミュージカル『ガイズ&ドールズ』。そのオシャレなセリフの巧みさもまた、大きな魅力のひとつである。