感情の揺れ方

それでも笑っていたい

マンガ

松本大洋『ピンポン』~見える者、そして見えざる者~

「ヒーローとはなにか」、あるいは「才能とはなにか」。卓球に青春を捧げる人々を通して、松本大洋の『ピンポン』はそのテーマを丁寧に描いていく。 そして『ピンポン』において、「ヒーロー」の資質を持つものと持たない者は「見える者」と「見えざる者」と…

『鬼滅の刃』最終回に寄せて

吾峠呼世晴先生による『鬼滅の刃』の連載が2020年5月18日発売の週刊少年ジャンプを持って終了しました。 まず、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。こんなにも素晴らしい作品の第1話から最終話まで、そのすべてをリアルタイムで楽しむこ…

羽海野チカ『ハチミツとクローバー』~才能を持ってしまった者たちの苦悩~

羽海野チカは「才能を持ってしまった者」の苦悩を描くのが上手い。『3月のライオン』の主人公桐山零はまさしく将棋の才を与えられて"しまった"少年だ。『3月のライオン』が「才能を持ってしまったがゆえに苦しむ者たち」を描く物語であるなら、「才能を持っ…