感情の揺れ方

それでも笑っていたい

2022年の観劇生活を振り返る

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 2022年、このエントリーの結びで述べた願いは残念ながら達成されず、新型感染症は収まることなく舞台演劇、動員系エンタメの脅威となったままです。宝塚歌劇団も長期に渡る休演があり、その他劇場で上演されるはずだった演目が中止となることも多々ありました。正直なところ、事態は何も改善されていません。同じ周期で感染症数が上昇し、カンパニーに感染者が出てしまい、上演が中止になるというサイクルの繰り返しで、演者も観客も、いや関係するすべての人々が先の見えない長いトンネルを歩いているような感覚なのではないでしょうか。

 今年は個人的にも上京という大きな環境の変化があり、観劇回数も大幅に減ってしまいました。それでも、その中から2022年のマイベスト(順不同)を振り返っていきたいと思います。ライブ中継でしか見られなかった作品は省くため、対象となる作品がそもそも少ないのですが……。

 

宙組公演『NEVER SAY GOODBYE』

 和央ようかの退団作品として有名なこのミュージカルがついに再演されました。1960年代のヨーロッパ情勢と、2022年の国際情勢とがここまで相似するのかという感想がまずあります。どうやって作品が受け止められるのかも変化する中で、真風涼帆というトップスターは円熟味を増し、潤花というトップ娘役も大きな躍進を見せていました。

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月組公演『グレート・ギャツビー』

 月城かなとの凄み。「男役は背中で語る」という格言が宝塚にはあるものの、ここまで雄弁に「美」を語る沈黙の背中があっただろうか。若手の頃から芝居巧者ではあったものの、月城かなとは今やある種の到達点に届きつつあると思わせるほどの作品でした。

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③上村聡史演出『ガラスの動物園

 岡田将生もさることながら、ローラ・ウィングフィールドを演じた倉科カナが非常に印象に残っている。彼女の演技を生で見るのはこれが初めてで、もっともっと見てみたいと思わせるものでした。

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 以上となります。月組の『今夜、ロマンス劇場で』やマイケル・アーデン演出『ガイズ&ドールズ』も加えるか悩みましたが、個人的にはこの3作品が好きでした。宝塚のショー作品はほとんど生で見ることが出来ていないので、今年はそもそも選出せずという形に。東京宝塚劇場は本当にチケットが当たらないなと思うんですが、みなさんはどうでしょうか……。

 2023年は、いや2023年こそ、すべての人々が穏やかに過ごせるような世界が取り戻されることを願って、結びとします。