感情の揺れ方

それでも笑っていたい

日々のこと(2022/09/15~)

 最低でも一ヶ月に一回のペースで更新しようと思っていたこの「日々のこと」シリーズだったのに、あっという間に二ヶ月近い空白を生むこととなってしまった。忙しさにかまけている。アルバイトと研究、執筆の三本柱。いや「生活」を加えた四本柱でどうにかやっているけれど、すでに破綻しているような気もする。「生活」には色々な余暇も含まれていて、観劇だったり外食だったり、なるべくこの「東京」を楽しむつもりではいるのだ。精神をそこまで引っ張り上げられるかどうかは別問題としても。前回の更新からは『モダン・ミリー』と『グレート・ギャツビー』を劇場で、宙組公演『ハイアンドロー』を映画館のライブ中継で見た。創作意欲を刺激されて、またペンに手を伸ばす。講談社発行の「小説現代」が主催する長編新人賞に応募をして、一次選考を通過することが出来たのは、僥倖と言う他ない。それはそれとして、めちゃくちゃに悔しい。二次選考も通過したかった。二次選考だって三次選考だって、最終選考だって通過したかった。大賞を受賞したかった。寝首を搔かれそうな孤独の中で、また書かなければならない。そう決めたのだ。

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 大学院は後期の講義が始まった。前期は週に五日通学しなければならなかったけれど、あんなことになってしまった反省をいかして二日まで減らすことにした。それでも不思議なことに忙しさは変わらない。正直なところ、毎日泣きそうになりながら生活を重ねている。体重は変わらない。一番減っていたときと比べればいくらか改善されてはいるものの、BMIには目も当てられない。精神状態は肉体の状態に左右されると頭で理解していたことが、それこそ肉体のレベルで分かってきた。これはもう、今の自分の力ではどうすることもできない。もっと頑張るしかないのだ。東京まで観劇に来た両親と久しぶりに会ったときは本当にホッとした。一次選考通過を伝えられたときは肩の力をほんのすこしだけ抜くことが出来た。でも今はもう、バッキバキだ。

 体調の話はこれくらいにして、芸術の秋ということもあるので、最近行った美術館や博物館の話でもしようと思う。丸の内に移転した静嘉堂文庫美術館には国宝の「曜変天目」を、渋谷の松涛美術館には「異性装の歴史展」を見に行った。

館内の写真、なし

数年ぶりの松涛美術館

 曜変天目はあの妖しげな美しさが好きで、展覧会があると見に行ってしまう。数年前に滋賀県のMIHOミュージアムで公開されたときも車を走らせた。国内には国宝として登録されている曜変天目が三つあり、これでそのうちの二つを見たことになる。国宝はあとひとつ、国宝には登録されていないものがあと一つ。いつか全部見るぞという気持ち。「異性装展」の方は宝塚歌劇ファンとして見に行かない手はないだろうと思い、朝一で渋谷に。古事記日本書紀に始まり、現代のドラアグクイーンまで、「装いの力」で性別を超えんとする営みにフィーチャーした展示は非常に面白かった。「説教臭い」という感想を事前にTwitterで見かけていたのでそこは不安だったけれど、杞憂だった。むしろあの展示を「説教臭い」と感じる人は……。「装い」が好きだ。プロダクトとしての衣服も好きだし、さまざまな表現としての衣服─つまりそれが「装い」なのだと思う─も好きだ。好きな服を好きなように着られるのなら、それはきっと幸せなことだ。丸の内にしろ松涛にしろ、歩いているといろいろなことを思う。丸の内から日比谷にかけては今の自分では手が届かないものに溢れていて、陳腐な言い方をすればハングリー精神が嫌でも刺激される。もっと頑張らなければと思う。松涛は渋谷から数分歩いただけとは思えない静かさに満ちていて、東京という街の仕組みを感じさせる。マンパワーマンパワーシティ、東京。

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 だいたいこんなところだろうか。2022年もあっという間に残り二ヶ月を切った。一体どうすればいいのだろうという気持ちは日に日に強くなっていくけれど、頑張るしかない。とりあえず、もうすこし外食を増やしたい。「東京を楽しむ」をテーマに。笑ってしまうような目標。10月に食べたものはnoteにまとめているので、それを引用して今回の「日々のこと」は終わりとします。バーガークラブトウキョーをよろしく。

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