感情の揺れ方

それでも笑っていたい

週間日記(3/9~3/15)

 3/9(月):レミオロメンの日。ただやっぱりまだ元気が出なくて、一日中のたうち回っていた。朝起きて、とりあえずご飯を食べて、『映像研には手を出すな!』を4話まで見た。めちゃくちゃ面白い。そしてやっぱりところどころで泣いてしまう。なぜだろう。理由はあまり分からない。それから家のことをして、ジャンプを買いに外へ出た。春めいた気温だったので、パーカー1枚で。このまま春になって欲しいけれど、三寒四温というものがあるらしい。帰宅して、午後は作業を進める。『バナナムーン』を聞きながら。ラジオ内での最近の流行は「日村勇紀の隠れ食い」。日村さんが奥さんに炭水化物を禁止されていながらも隠れてめちゃくちゃ食べているところを設楽さんが刑事みたいに詰めるというくだり。こういうときの日村さんはめちゃくちゃ面白い。どんどん墓穴を掘るダメな大人のイデアみたいな雰囲気がある。夕方まで作業をして、それから着替えて京都へ。アルバイト先の飲み会。精神が落ち込み気味だったので、アルコールをガンガン入れて人としゃべるとすこし元気になった。しっかり終電で帰って、しっかりお風呂に入って、眠った。

 

 3/10(火):午前中はぼんやりと過ごす。昼前からは外出して、アウトレットへ行った。コロナの影響で空いているのかなと思ったけれど、逆に人が多かったように思う。きっと、コロナで休校になった子供たちを連れていく場所がもうないのだろう。子供は外に出たがる。そしてそれは、当たり前のことだ。こういう状況だと外に出てはいけないけれど、出勤が自粛になっていないのだからダブルスタンダードだと思う。いつも行く回転寿司も盛況だった。先週にテレビで特集が組まれていた影響もあるかもしれない。テレビは死んだと言われてもう長いけれど、いまだテレビの力というのは強い。良い意味でも悪い意味でも。雨が強いわりに気温が高い。三寒四温で言うところの四温。帰宅してからは、もうずっと『ハチミツとクローバー』を読んでいた。こういう状況の中で、各企業が子供のために様々なものを無料で公開してくれている。そして、『ハチミツとクローバー』という作品のすごさ。果てしなく面白い。めちゃくちゃ泣いた。24話、37話、42話。恋愛で自分を救うことが出来る人と、恋愛では自分を救うことが出来ない人たちの物語は、胸に突き刺さる。情熱の行く先。インプットの量を増やして、どうにか心を落ち着かせようとする日々。生きていくとは、どういうことなのだろう。

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SUSHI

 

 3/11(水):3.11という数字に対してどう向き合えばいいのか、果たして自分はこの惨禍に対してどう向き合えばいいのか、いまだに分からないでいる。15歳の私に、この震災は何を残したのか。その答えを出すことが出来ない。おそらく一生考えなければならない。コロナウイルスの流行による自粛が続いている。宝塚もまた休演に入った。花組の新トップスターお披露目公演の初日は、もう幕が上がらない。公演再開の初日はあくまでも「公演再開の初日」であって、「公演の初日」ではないのだ。決して。花組公演の初日は、一生来ない。9日の星組公演千秋楽をもって大劇場を卒業した華形ひかるの残した退団スピーチの一節は、重い。

「私には宝塚しかない」

 およそ20年、男役として生きてきたひとりの人間が、この言葉を残したのだ。そんな人間たちにとって、幕が上がらないとはどういうことなのか。そこを考えなければならない。エンターテインメントは端くれを生きる者として。そして、東京ディズニーランド、ディズニーシーの休園が延長されるという発表があった。カウントダウンが始まっている。エンターテインメントに生きる人たちが、死んでいく。2月の終盤から始まったこの自粛ムードの中で、エンタメを仕事にしている人たちに対する一般人の冷ややかな視線、つまり「エンタメはなくなっても仕方ないよね」とでもいうような態度をまざまざと見せつけられていて、正直しんどいところがある。娯楽を生業にしている人たちは、死んでもいいと考えられているのだ。「自己責任」という錦の御旗が、そこらじゅうで人間の尊厳を傷つけている。人間は、自分の興味がないものに対して、どこまでも残酷になれる。オリンピックを中止しろと声高に叫ぶ人は、オリンピックがあるから生きていられる人のことなど考えてはいない。「自己責任」、そして「仕方ないよね」という言葉の切っ先が、自らの喉元に向けられることはない。しかし「自分にとって興味がないもの」は「世界にとって必要のないもの」ではないのだ。もはや「幕を上げること」は「野蛮」なことになってしまったのかもしれない。アウシュビッツ以後、詩を書くことが野蛮になってしまったように。私はきっと、その野蛮の中で生きていくしかないのだ。

   

 3/12(木):朝起きて、とりあえず朝ご飯を食べる。昨日の日記を書いておかげなのか、精神がすこし安定してきた。精神の均衡がとれなくなったときは、とにかく形にするのが良い。書きなぐるのだ。描きなぐれればもっと良いのだが。午前中はぼんやりと過ごして、お昼前から外出する。お昼ご飯には中華を食べた。中華料理店の赤い焼き豚が好きだ。煮込まれているものではなくて、あのでっかい壺みたいなものの中で吊るし焼きにされたような、あの赤い焼き豚が。なんで赤いんでしょうかね、あれ。その後はちょっとした買い物でホームセンターへ。まだまだティッシュペーパーは売っていないし、トイレットペーパーは山積みになっているけれど、それを限界まで買い込む人は減っていない。一体何を思ってその行動を取っているのだろう。人類の終わりはウイルスが連れてくる、という話はきっと本当なのだろう。夕方くらいに帰宅して、少し寝て、作業をする。色々なことをやらなければいけないのだが、こういう状況でやる意味があるのだろうかと考えてしまう。真っ先に切り捨てられる場所に立つために、私は手を動かすのだ。『ハチミツとクローバー』の三周目を読んだので、好きなセリフを引用したい。第24話の、山田あゆみが自身の片思いを語るときのセリフ。

 数日経ってベランダに出ると折れたシソが自分の重さに耐えかねて土の上でのたうっていた
 母さんの言う通りだった
 これは折れたところでちぎるしかなかった
 そこでちゃんと区切りをつけて新しく枝を伸ばすよりほかになかったのだ
 それでもまだ私は迷ってしまうのだ
 どうしようもなく

 

 3/13(金):13日の金曜日。あえて、湖畔で友達とキャンプでもやろうかなという気持ちです。えぇ。そういう気持ちでございます。真面目な話をすると、琵琶湖の輪郭に沿って走る湖岸道路にはキャンプ場が様々に整備されていて、駐車場も無料なので休日にもなると結構な人が集まってくる。沖縄や北海道の人はキャンプが大好き、みたいな特集があの番組で組まれていたけれど、滋賀の人もかなりキャンプが好きだと思う。あと釣り。滋賀の男は十代のころにだいたい釣りをして休みを過ごしている。あと本格派の県民は琵琶湖ではなくて北部の川で泳ぐ。めちゃくちゃ冷たい川で。滋賀県民あるある、終わりましょう。朝起きて、朝ご飯を食べながら『映像研には手を出すな!』を見る。ようやく録画していた分をすべて見ることが出来た。7話のクライマックス、水崎氏のセリフが重い。その後は掃除をする。「ハライチのターン」を聞きながら。岩井のめちゃくちゃトークの回。最近めちゃくちゃトークの頻度が高いような気がする。好きだからいいけれど。午後からはずっと作業を進める。5月の文フリは出展を取りやめることにした。どう考えても新刊を出せないので。最近は色々考え方が変わってきていて、新刊を出せないなら出展するべきではないなと思うようになってきた。もちろん個人的な話。あくまで私は、という。少ないとはいえ、待ってくれている人がいる以上自己満足だけの本を出すのは誠実ではないような気がしてきたのだ。ちゃんと色々考えたい。ルールその1、誠実であること。夜はなんとなくプライムで『マスカレードホテル』を見た。新田役の木村拓哉というか、木村拓哉役の木村拓哉という感じだった。早めに寝よう。

 

 3/14(土):土曜日。アルバイトが落ち着いて家にいる時間が長くなったので、もう曜日感覚なんてものはほとんどない。「あさパラ」のおかげで今日が土曜日だということに気が付いた。うそです。ちょっとしたうそをつきました。陳謝します。お昼前から外出。とりあえずお昼ご飯としてラーメンを食べた。ラーメン店の近所にある幼稚園が卒園式だったようで、おめかしをした子供たちと嬉しそうな親御さんたちの姿がまぶしかった。空はどんよりとしていたけれど、子供たちの笑顔はきらきらと輝いていて…ちょっとダサいな。ダサいですよ、この文章。とにかく幸せな光景が広がっていたということを言いたかったんです。幸せそうでした。コロナウイルスが広がっているとはいえ、卒業式が出来ないっていうのはやっぱり悲しいものがあるだろう。感情の話をしています。理屈でなく。ラーメンを食べたあとは、車を走らせて近鉄へ向かう。ぼちぼちと人がいて、安心する。昔は土曜日でもびっくりするくらい人がいなかったのだ。昔というか、先月くらいまで。うろうろと買い物をしていると、子供用のスペースが閉鎖されていたり、ワークショップ的なイベントが中止になっていたりと、日常生活に暗雲が垂れ込めているのを感じる。色々、どうなるのだろう。夕方くらいに帰宅して、作業を進める。人生について考えたりする。2020年。果たして。

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味玉鶏そば。

 

  3/15(日):まったく何もしていない。本当に何もしていない一日。作業も進まないし、就活関連のことも進捗がない。何をしていたのだろう。基本的にずっと考え事をしていた。エンタメのこと、就活のこと、2021年のこと。うすら寒い一日。精神が非常にこう、不安定だ。3月ももう半分が過ぎた。季節の移り変わりはゆっくりしているように感じる。きっと、暖冬のせいだろう。そして季節のことなんて考えているような状況ではないせいもあるだろう。今の世間全体が。テレビもぼちぼち無観客収録の番組が放送され始めている。出演者もぎこちない感じがする。エンタメのことを考えるとどうしても気分が落ち込んでしまう。明日からはしっかり頑張りたい。読んで、見て、書く。これの繰り返し。そしてときどき誰かとお酒を飲めればいい。