感情の揺れ方

それでも笑っていたい

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

感想:月組公演『グレート・ギャツビー』

美しいものを見て自然と涙がこぼれるという経験をしたことはあるが──太陽を反射する春先の通り雨、エル・グレコがキャンバスに刻んだ騎士の忠誠、オナガドリのはく製──舞台に立つ人間の、それも、ただスポットライトを反射する後ろ姿を見てその美しさに涙す…

劇評:小林香演出『モダン・ミリー』

「ニューヨークに生まれることは誰でも出来るわ。でもここへ来るには、勇気と想像力がいる」 「越境」が大きなテーマのひとつとなっている『モダン・ミリー』という作品の中にあって、もっとも印象的かつ作品そのものを端的に表現しているセリフはこの一節だ…

日々のこと(2022/08/15~)

感染症と孤独による不調 東京に来てから半年が経った。まだ自分がこの街にフィットしているという感覚はない。いつかここが自分の街ですと、躊躇いなく滑らかに言える日が来るのだろうか。何かを為すのが先か、しっぽを巻くのが先か。それはそれとして、夏が…