感情の揺れ方

それでも笑っていたい

宝塚友の会は、本当に「意外に簡単」にチケットが取れるのか?

 11月も終わりに差し掛かり、2020年がその気配を強くし始めている今日この頃。2019年の観劇生活もあと数回の公演を残すばかりになり、気になったことがあります。

 

宝塚友の会、全然チケット当たってないんじゃないか?

 

 友の会。各公演のチケットを一般販売に先駆けて抽選販売するという、よくある会員組織です。宝塚歌劇団の公式ホームページにあるビギナーズガイド。その「チケットを購入しましょう」という項目には、こう書いてあります。「意外に簡単。チケットの購入方法は?」と。果たして本当にそうなんでしょうか。そう思ったのには理由がありまして、上にでかでかと書いたように、なんというか全然チケットが当たっていないような気がするんですね。かく言う私は友の会の会員で、一応すべての公演の抽選販売には申し込みをしています。友の会とは別に「会」と呼ばれる、組子(劇団員のことを宝塚ではこう呼ぶ)がそれぞれに組織している私設ファンクラブには入会していないのですが、それはもうすこし後で触れます。

 ただやはり感覚だけでものを言うのはあまりフェアではないので、友の会と各プレイガイド(ぴあやローチケ)の抽選申込履歴をさかのぼり、2019年の一年間で自分がどれだけ申し込み、どれだけ当たったのかをデータでまとめてみました。その結果がこれです。

 

  申込回数 当選回数 当選確率
ぴあ 19 6 32%
ローチケ 11 2 18%
友の会 18 2 11%


※複数購入希望の公演も1回の申し込みとしてカウントしています。例えば、6件購入希望ですべて外れても「0/6」ではなく「0/1」としています。

※本公演、別箱関係なく2019年に上演される公演を対象にしました。

 

当たってないな~~~!!!!

 

 実際に計算してみると、体感がそれほど間違っていたわけではないことが分かりました。確率だけで言えば、ぴあの方が高い。ただ、ぴあは貸切公演や殿堂の入場券付きチケットなどそもそも申し込める公演の種類が多いので単純に比較できません。あくまで単純な数字上は、の話です。もちろんそれを言えば友の会の「複数購入希望」のシステムもしっかりカウントしないと有意義な検証にはならないんですが。それを含めて計算すれば、友の会の当選確率は10%を下回ります。そして2019年は紅ゆずるさんや明日海りさん、美弥るりかさんなどの退団公演が続いたこともチケット難に拍車をかけたのかなと思います。意外に簡単、とは。こうなってくると、友の会への入会は必須です。そして、ぴあやローチケなどのプレイガイド、地方公演が行われる会場の会員になる必要も出てきます。梅田芸術劇場とか、KAAT神奈川芸術劇場とか。ここ数年、宝塚のチケットはどんどん確保するのが難しくなっているような気がします。ファンコミュニティに属さない、いわゆる「ライト層」の方が1人でチケットを手に入れるとなると、なおでしょう。

 しかし、より確実にチケットを手に入れる方法がひとつあります。それが先ほど言及した「会」、私設ファンクラブです。宝塚では、組子がそれぞれにファンクラブを組織するという伝統があります。ファンクラブなので、もちろんその分のチケットが一定数あるとか、ないとか。「会」についてここで詳しく説明するのは省きます。なんというか、個人的なプリンシプルがあるので。宝塚のチケットを手に入れたいなら、まずは友の会に入る。そして、「会」に入る。この辺りが現状ではないでしょうか。今から新しく宝塚を見始める人にはかなりハードルが高く、宝塚ファンの人に頼んで一度公演に連れていってもらう、というのが現実的な第一歩になってきます。ファンしか見ることが出来ない舞台。ちょっとクローズドな作品になっているなという印象がありますが、「宝塚歌劇」は「宝塚歌劇」というジャンルだしな、なんて思いもあります。

 

 結論:宝塚のチケットを取るのは、簡単ではない