感情の揺れ方

それでも笑っていたい

週間日記(6/10~6/16)

 月曜日:午前中から新幹線。微妙に食欲もないので特に昼食も買わず。京都から品川までの車中で、とりあえずESを読み返す。なんというか、我ながら「それっぽい」文章を書く力だけはあるなという感じ。本当にこんなこと考えているのか貴様は。あまり身も入らなかったので、早々に切り上げて途中になっていたブラッドベリの『何かが道をやってくる』を読み始める。母の蔵書を拝借しているのでもうだいぶ紙が古くなっている。日に焼けた紙特有のにおいが結構好きだ。ノスタルジックな雰囲気がある。途中まで読んだところで到着。いそいそと新幹線のホームから山手線のホームへ向かう。遠い。遠いよ。あといつ来ても混んでるよね品川駅の山手線ホーム。東京は雨がひどく、寒かった。かさばるのが嫌で折りたたみ傘を持ってきていたけれど、就活じゃなければ絶対に長い傘の方がいいくらいの雨。面接はつつがなく終わった。たぶん。もう何も分からないのでどうでもいい。落ちるときは落ちるし通るときは通る。東京の友人と会ったりしても良かったが、どうにもそういう気分にすらならなかったので新幹線の予約時間を早めて帰路に就いた。東京に居た時間よりも新幹線に乗っている時間の方が長い。車内でまたブラッドベリを読みふけっていると、東海道新幹線で停電があったというニュースが入った。どうやら、東京駅から新横浜駅間で運転を見合わせているらしい。危なかった。予定通りの新幹線に乗っていたら巻き込まれていただろう。ラッキーといえばラッキーだった。京都駅に降りると、快晴とまではいかないものの雨は降っていなかった。そして東京ほど寒くもない。早々と帰宅して、ダラダラと過ごして早めに寝た。映画でも見ようかなと思ったが、微妙に疲れていた。Schlehitの方は少し良くなっている。東京で大人と話して、「何かをやっている気分」になっているのかもしれない。簡単な話だ。どう言えばいいのか、「人格を切り売りする」のが本当に苦手だ。パーソナリティというか、人間と人間で上手く付き合っていきましょう、みたいな。お願いだからプロダクトで勝負させてくれ~、という感じ。ところがどっこい就活はそうはいかない。だから疲弊する。もちろんもっと疲弊している人だってたくさんいるとは思うけれど、私の悩みは私だけのものだ。比較可能性の中には落ちていかないし、いかせない。

 

 火曜日:とりあえず朝からTVerで『テレビ千鳥』を見る。筒形の灰皿を抱きながらレモンサワーを飲んでいる大悟になんだか元気をもらった。強く生きていきたい。午前中に『ハムレット』のエントリーを書いた。半分くらいは岡田将生がいかに美しいかという話になったが、シェイクスピアの批評をするのは無理なのでそれくらいでちょうどいいだろう。解説なんて上質なものがそこらじゅうにいっぱいあるし。その後は書店へ行くついでに少し散歩をした。気分の良くないときは日光に当たるのがいい。たぶん。ぼちぼちと歩いていると、けっこう暑い。もっとそれっぽい格好をしておけばよかったかなと思いながら昔の駅前通りなんかを通った。だいたい一時間くらいで帰宅。汗をかいたのでシャワーをして、勉強したり作業をしたり。夜に、タカラヅカニュースで月組大千秋楽、つまり美弥るりかのサヨナラ 挨拶を見た。もう男役美弥るりかはいない。どこにもいない。果たして、劇団はどういう意図があって美弥るりかを2番手で退団させたのだろう。正2番手がトップスターにならずに退団する。それも美弥るりかが。もちろん本人の意向もあるのだろうが、それでもファンとしては腑に落ちない。彼がトップスターになる道は確実にあったはずで…。寝る前に『オーシャンズ13』を見た。これでジョージ・クルーニーのシリーズは完走。『13』が一番好きだった。悪人と悪人が戦っているので、シリアスになりすぎないのがいい。いや結局お前ら全員悪人じゃねぇか。といつでもツッコめるから。

 

 水曜日:この日は一日微妙に体調が良くなかった。午前中は家のことをして、車を洗いに行った。平日のど真ん中、それも昼前ということもあってか、いつになくガラガラで作業しやすかった。だいたい一時間くらいで終了。特に用事もないのでそそくさと帰宅。そこまで空腹でもなかったので、冷凍庫に入っていたタピオカミルクティーを作ってそれをご飯代わりにした。すごいぞ業務スーパー。ちゃんと手順を守れば普通に美味しい。その後は色々作業を進めようと思っていたのだけれど、なんだか集中も出来ないし頭がボーっとするので、開き直って寝た。夕方まで。昼寝から起きても太陽が全然沈んでいないのを見て季節の流れに思いをはせた。もうすぐ夏至だったかな。気候が良くなってきたこと、そして田舎ということも相まって最近は馬鹿みたいな騒音を引き連れる車やバイクが増えた。シンプルにうるさい。くそ田舎でイキってどうするというのだろう。夜はスカイステージで放送していた『モンテ・クリスト伯』を見た。個人的に好きな作品なので、何度見ても面白い。何と言っても朝夏まなとがドクズな役をやっているのが最高。こんなにカッコよかったのに、今やあんなに綺麗になって…という、良く分からない感慨にふけったりした。作・演出が石田先生で、「皆殺しのだーいし」と呼ばれているだけのことはある展開。それを押し切るのが宝塚特有のパワーなのだろう。『水曜日のダウンタウン』は板東英二に尽きる。何をやったんだろうあの人は。放送コードに引っ掛かる言葉とか行動とか、いろいろあったんだろうとは思うけれど。それにしたって全カットはすごい。最近は厳しくて、そういう言葉が使えるのは舞台くらいだろうか。『ハムレット』ではポローニアスが思いっきり「ハムレット様は気違いになりました」と言っていたし。

 

 木曜日:この日はとても天気が良かった。夏空と日差しが目に眩しい。朝からスーパー銭湯に行く。近江八幡にある「長命ずいかくの湯」へ。何年か前に新しく出来た施設で、琵琶湖のほとりにあるのでまず景色が良い。温泉も天然かつ充実していて過ごしやすい。日曜日限定ではあるけれど、サウナには関西初の薪ストーブがあり水風呂も深めでジェット水流の循環があるのでかなり整い倒せる。コンセプト的に食事の値段設定がかなり攻めているのだが、値段以上にちゃんとしたものが食べられる。日帰りのちょっとした小旅行気分が味わえるので、個人的にはおすすめです。薬局で買い物をしたあとに帰宅して、少しだけ寝た。夜にはプライムにきていた『勝手にふるえてろ』を見る。松岡茉優の顔がめちゃくちゃ綺麗で、演技も最高だった。なんというか、「私はヨシカ」と思ってしまう人も多いのではないだろうか。肥大した自意識と、低すぎる自己評価から来る他人への攻撃性。「なぜこんなことも出来ないのだ(クズの私にも出来るのに)」と考えてしまうことはきっと、そこまで珍しいことではない。松岡茉優の初主演映画がこの作品というのは、最高だ。余談だが、エンドロールの最後の方で私に祈りを捧げてくれた企業の名前がいくつかドドーンと映ったのでタワマン帰りのヨシカのように「あー…あー…あー…」と言いながらベッドに入った。

 

 金曜日: 起き抜けからクシャミが止まらない。もう花粉のアレルギーが出るような時期でもないはずなのに。とりあえず朝食後にアレグラを服用したけれど、即効性があるタイプの薬ではないので一日中苦しむことになった。午前中はまず家のことをして、それから散歩に出た。天気が怪しく、風も強かったので30分くらいで切り上げて帰ってきた。外壁工事をしているビルの上の方からかなり怒っていると思われる声が聞こえてきたので見上げてみると、おそらく職人の二人が言い合いをしているようだった。やめて欲しい。そんな殺すか殺されるかみたいな状況で喧嘩をする勇気は自分にはないな、と考えたりした。なんだか剣呑な道行きで、携帯を見ながら運転している自転車に轢かれそうになった。歩きスマホとか、そういうタイプのながら歩きというか、責任を他人に押し付けている感じがするので好きじゃないし、やらないようにしている。「あなたが避けてくれますよね?」的な無言の圧力を感じる。いや、なぜ?横断歩道の信号無視とかもそうだけれど、例えば自分の過失がゼロでも事故が起きれば最悪死んでしまうのにどうして過失を積み上げてまでそんなことをするのか分からない。自分がまだ死なないと思っているのだろうか。ラッド・ルッソが真っ先に殺すタイプの人たちだ。『バッカーノ』の最終巻って、いつ出るんでしょうね。NBAファイナルでラプターズが勝った、というニュースが昼過ぎに入った。KDが抜けているとはいえ、やっぱりウォリアーズに勝つのはすごい。すごいぞ、カワイ。取り急ぎ夕方くらいに先輩と電話してこの話をした。さて、次はドラフトだ。八村塁はきっと一巡目指名だろう。NBAに日本人が二人もいることになる。アルバルク東京の馬場も挑戦を表明したし、日本のバスケットボール界が盛り上がりを見せている。私が中学生くらいの頃からずっと「協会がダメ」と言われ続け、ここ数年でようやく改善してきた印象がある。ワールドカップが楽しみだ。

 

 土曜日:昨日の天気予報ではかなりの雨になるとのことだったのでどこにも行けないかなぁと思っていたのだが、朝の時点では降っておらず。午前中から出かけて、まずはトンカツを食べに行った。開店の少し前に到着したけれど、すでに行列が出来ていた。二巡目になるか?と不安になるものの、ギリギリ一巡目で入店。ヒレカツと牡蠣フライの盛り合わせを注文した。牡蠣フライがめちゃくちゃ熱い。爆弾だ。死ぬかと思った。でもめちゃくちゃ美味しい。カロリーは人を幸せにする。いや、少なくとも私はカロリーで幸せになる。上質なカロリー由来の幸せはDNAに素早く届くのだ。「Nature」にも載っていたし、なんなら私が査読した。その後はイオンモールに車を走らせたのだが、土曜日の昼にしたってこんなに混雑しないぞという混み方で、屋上駐車場もいっぱいだった。なんとか駐車は出来たという感じ。どうやらイベントスペースでキッズダンス大会のようなものを開催しているらしく、混んでいるのはそういうことらしかった。少子化などどこ吹く風、という雰囲気のモール内でひとまず服を漁る。その後にモバイルバッテリーを買ったりして、帰路に就く。スターバックスで水出しライム珈琲を注文して飲みながら帰った。好みの味。スターバックスといえばそろそろクールライムの季節だ。早く始まらないだろうか。家に着いたらものすごい雨が降り出したのでラッキー。夜に『ふしぎ発見』でウズベキスタンの特集を放送していた。世界史で学んだ「世界の半分」ことイスファハン。いつか行きたいと当時から思っていたが、もう何年になるだろう。「行く!」という強い気持ちが必要だなぁ。久しぶりに『鬼滅の刃』をリアルタイムで見てから眠る。Schlehitはだいぶんマシになってきた。一週間あると色々考えられるので良い。

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ヒレと牡蠣の合い盛り

 日曜日:朝から物騒なニュースが飛び込んでくる。本物の悪意にさらされたとき、果たして出来ることなんてあるのかな、なんてことを考えながら出かける準備をした。いざ宝塚へ。やっぱり遠い。せめて乗り換えがなければ。宝塚駅に到着して、とりあえず大劇場へ向かう。今回は「ぴあ宝塚父の日スペシャル貸切公演」と銘打たれた公演だ。「貸切公演」といっても観客が貸切りにするということではなくて、例えばコカ・コーラとかVISAとか、そういう企業が1公演を貸し切っていろいろとコラボレーションをしたりする、ちょっとしたイベントみたいなもの。見る側としてはいつも通りチケットを買って劇場に行くことには変わりない。ただ貸切公演はだいたい座席が抽選になっている。いつも抽選やないか!と言われそうだがそうではなくて、事前に発見するのはいわゆる「引換券」で、自分がどの座席になるかは当日に劇場のロビーで「抽選」をするのです。封筒に入れられた2枚1組のチケットがズラッと並んでいて、そこから自分の手でひとつ引き抜く。そして、中身を見て座席を確認して…という一大イベント。この時一緒になにかしらのお土産が貰える。今回はキリンの協賛だったので、ノンアルコールビールが2本でした。肝心の座席はラッキーなことにかなり良い席で、祈りが通じたという感じ。意気揚々と花の道セルカに向かって、「パスタ」でミートオムライスを食べた。13時過ぎに並び始めて、だいたい30分ちょっと待ってから入店。お昼時はあまり回転率が良くないような印象がある。大劇場で公演のある日しか行ったことがないから、そもそも混んでいない時を知らないのだけれど。オムライスを注文するのは初めてだったけれど、これがとても美味しかった。個人的はタマゴがトロトロのオムライスより、しっかりくるんと包んである方が好みだ。食べ終わったころにはちょうどいい時間だったので、劇場へ。感想は個別でエントリーにするつもりなので、ここでは軽く触れるくらいにしておきたい。ただただ朝美絢がカッコよかった。めちゃくちゃ綺麗。雪組に来てからどんどんギラギラしているような印象で、『壬生義士伝』は彼の大きなターニングポイントになるのではないだろうか。礼真琴にとって『桜華に舞え!!』の永輝がそうであったように。もっとざっくり言ってしまえば、朝美絢が斎藤一を演じているというだけで100億点だぜ!という思いすらある。良い作品だった。公演が終わって劇場の外に出てもまだ日が暮れていなくて、夏の到来を感じた。まだ梅雨にもなっていないけど。

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「パスタ」のミートオムライス。ボリュームたっぷり。